樋口新葉~女子フィギュア次世代エース!?~GPシリーズロシア結果分析より

 こんにちは。やっと仕事が落ち着いてフィギュアスケート観戦に夢中のあんです。観戦歴は15年のフィギュアおたくのあんが、日本女子フィギュアスケートの次世代エース候補について書いていきたいと思います。今回は樋口新葉選手(17)にスポットを当ててみたいと思います。先日のグランプリシリーズ2017ロシア大会でも、シリーズデビュー銅メダルと大活躍でしたね。

 ロシア大会の結果をよく見ると、「これは!」という部分がありましたので、ご紹介します。それでは、早速始めていきますね。今回もよろしくお願いします。

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日本経済新聞

 

 樋口新葉選手のプロフィール

 結果分析の前に樋口新葉選手のプロフィールを簡単にご紹介しておきます。

  • 生年月日: 2001年1月2日
  • 身長:152㎝
  • 2014~2015年シーズン戦績:世界ジュニア選手権3位 全日本選手権3位
  • 2015~2016年シーズン戦績:世界ジュニア選手権3位 全日本選手権2位
  • 2016~2017年シーズン戦績:世界選手権11位 全日本選手権2位

 やや小柄な選手ですが、ジャンプはしっかりしていてパワーもあります。全日本選手権で活躍をしていますが、世界の舞台でまだまだ真の力を発揮できていないのが残念です。また、難易度の高い3回転ルッツからのコンビネーションが跳べる技術的に優れた選手でもあります。

 世界の舞台でもどんどん活躍してくれるようになるといいですね。

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 ショートプログラムについて 

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産経ニュース

  • 技術点:36.26 演技構成点:33.34 合計:69.60

  まず、選曲ですが「ジプシーダンス」というテンポの速い曲をもってきました。ダイナミックな演技を得意とする樋口選手にぴったりで、よい選曲だと思います。

 また、樋口新葉は、ジェット噴射と言われるほど、スケーティングスピードを武器とする選手です。スピードがある分、スピンも回転速度が速いです。軸ブレもありません。よく練習しているのだと思います。

 ジャンプについてですが、演技冒頭のダブルアクセルは余裕をもって跳んだ感じです。高さも十分、着氷も安定しています。

 点数が1.1倍になる演技後半に組み込んだ3回転ルッツ→3回転トウループも見事に決まりました。最後のジャンプである3回転フリップも確実に決めています。

 ただ、ジャンプ前の構えの時間が少々長い気がします。その分加点がもらえていないのではないでしょうか。ショート全体で見ると3位ですが、4位につけた坂本香織選手に技術点で2点以上差を付けられました。

 表現力を見る演技構成点は全体で4位につけています。演技構成点は審判5人でジャジし、点数を付けます。ショートでの演技構成点は、まだまだベテラン勢が1枚上手という感じです。

 

フリースケーティングについて

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スポーツブル (スポブル)

  • 技術点:69.37 演技構成点:68.20 合計:137.57

  こちらも選曲は「Komodo Dragon」という迫力のある曲です。自分の演技に合った曲が樋口選手はよく分かっていますね。自分のことをちゃんと知っているというのは、とても大事だと思います。

 フリーの点数だけを見ると、総合で3位につけています。過去の記事で何度も言っていますが、力を出し切れば、フリーの点数はショートの2倍弱になることが多いです。そのことを考えると、フリーでしっかり力を出し切ったと言えるでしょう。

 演技時間の長いフリーをしっかりと滑りきる体力が十分あるのだと思います。フリーで崩れないのは武器になりますね。

 先日のカナダ大会、フリーで挽回したとされる本田真凜選手のフリーが120点台だったことを考えると、130点を越えられるのは確かな実力があるのだと思います。完成度を高めていけば、140点台も狙えそうな内容でした。まあ…カナダ大会は少し辛口の審判団という話もありますけどね。

 次にジャンプを見ていきますが、日本語版のビデオが見れませんでしたので、正式な判定が確認できませんでした。申し訳ありません。私の判定で書いていきますので、ご了承ください。

 3回転ルッツ→3回転トウループ、3回転フリップ→3回転トウループの2つのコンビネーションをしっかり決められたのは素晴らしいですね。

 ただし、3回転サルコウの予定であっただろうジャンプが2回転になってしまいました。後半にもってきたダブルアクセル→2回転トウループ→2回転ループは最後のループでやや着氷が乱れたのも少々残念です。

 また、先ほども書きましたが、全体的にジャンプの前の構えの時間が長く、加点をもらいきれていないように思います。

 表現力を見る演技構成点ですが、一足先にシニアで戦い、世界選手権3位にもなったことのあるロシアのラジオノワ選手とほぼ同じ点数でした。これは、かなりの検討だと思います。

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グランプリファイナル進出の可能性を考える

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朝日新聞デジタル

  国際大会で総合207.17点と、女子フィギュアの壁である200点越えを果たしたのは大きいと思います。グランプリシリーズロシア大会で銅メダルをとったことで、グランプリファイナル出場の可能性が出てきました。

 ファイナル出場にはグランプリシリーズ全体のトップ6に入らないといけませんので、そう簡単にはいかないでしょうが、そこまでレベルが上がってきていると考えていいと思います。次の中国大会が楽しみです。

 また、樋口選手の強みは自分の特色をよく生かしていることだと思います。ダイナミックな演技が得意な樋口選手にぴったりな選曲をしているので、演技構成点にもいい影響が出ているはずです。表現力は経験を積めばどんどん上がっていくので、期待したいところです。

 今後の課題としては、得意のジャンプで更に加点をもらえるように、跳ぶ前にステップをもっと入れて、構えの時間を出来るだけ短くしたいですね。今は確実性を取っているのかと思いますが、更に上を目指すとなると、ここは通らなければならない道だと思います。

 また、フリーで得点が1.1倍になる後半のジャンプがやや少ないようにも思います。シーズン中のプログラム変更はリスクが高すぎるのでしないと思いますが、この点は来シーズン以降に期待となるでしょう。

 

 さて、今回は期待の選手、樋口新葉選手のグランプリシリーズロシア大会の結果分析をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。元気いっぱいの女子高生、樋口選手です。まだまだ若いので、これからが楽しみですね。次世代のエース候補として期待大です。是非、頑張ってほしいと思います。

 それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

 

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