当ブログにお越しいただきありがとうございます。会計的お仕事女子のあんがお送りする簿記3級シリーズ記事です。今回は簿記3級でよく出題される、未収入金(未収金)の仕訳について練習問題を解きながら解説していきます。
- 未収入金(未収金)とは何?
- 車や備品を売ったけど、代金を後日受け取るときの仕訳は?
- 未収入金(未収金)と売掛金はどう違うの?
- 未収入金(未収金)に関する仕訳の練習問題はないのかな?
などの疑問やご要望にお応えしていきます。未収入金に関する仕訳をマスターし、簿記3級合格へ、また一歩近づいていきましょう!
それでは、よろしくお願いします。
スポンサーリンク
未収入金(未収金)とは何?
- 建物、備品などの商品以外を売却して代金を後日受け取る場合に未収金勘定を使う。
- 後日代金を受け取る権利なので未収入金は債権
- 債権なので未収入金は資産
- 未収入金と未収金は同じ勘定科目
商品を売り上げた時に後日代金を受け取る場合には売掛金勘定を使います。また、商品を仕入れたときに後日代金を支払う場合は買掛金勘定を使います。
これに対して建物や備品など、商品以外の物を売却して後日代金を受け取る場合は未収入金勘定(資産)を使います。未収入金勘定を使うのは商品売買で生じた債権である売掛金とその他の取引で生じた債権を区別するためです。
未収入金と未収金は同じ勘定科目です。かつての日商簿記検定では、未収金で出題されたことが多かったようです。しかし、日商簿記検定を行う商工会議所から2016年2月に未収入金を標準の勘定科目とするとの発表がありました。日商簿記検定では未収入金で出題されますのでご注意ください。
ちなみに、先ほどから債権、債務という言葉を使っていますが、簿記3級を受験するときにも、ビジネスパーソンとして企業で仕事を行う場合にも、債権、債務という言葉については知っておく必要があります。債権と債務について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
また、後日金銭を受け取る権利=債権=資産は覚えてしまいましょう。仕訳の時の大変よく使います。
未収入金(未収金)の仕訳と練習問題
では、いよいよ未収入金の仕訳について問題を解きながらご説明していきます。ポイントは次の2つです。
- 備品などを売って代金は後日受け取る=未収入金勘定(資産)の借方へ仕訳
- 後日、代金を受け取った=未収入金勘定(資産)の貸方に仕訳
商品以外の物を売却して代金は後日受け取るときの例題と仕訳
ではまず、 商品以外の物を売却して、代金は後日受け取る取引の例題から解説していきます。
取引の例:所有していた備品¥30,000を売却し、代金¥30,000を月末に受け取ることにした。
仕訳の手順①:備品を売却したので、その備品が無くなります。備品(資産)の減少ですから備品(資産)を貸方に仕訳します。
( ) (備 品)30,000
仕訳の手順②:次に¥30,000を月末に受け取る約束ですから、代金はまだ受け取っていません。まだというのは未だ(いまだ)ということですから、未収入金(資産)の増加として未収入金を借方に仕訳します。
(未収 入金)30,000 (備 品)30,000
仕訳は自分が分かりやすいほうから切るのがポイントです。備品(資産)の減少で貸方に仕訳するより、先に未収入金(資産)の増加で借方に仕訳する方が分かりやすいときは、未収入金(資産)の方から仕訳しましょう。
商品以外の物を売却した代金を後日受け取ったときの例題と仕訳
次に、 後日、備品などを売却した代金を受け取ったときの仕訳です。こちらも実際に問題を解きながら解説していきます。
取引の例:月末となり備品売却にかかる未収代金¥30,000を小切手で回収し、ただちに当座預金に預け入れた。
仕訳の手順①:まずは、備品を売却した代金を小切手で回収し、直ちに当座預金に預け入れていますから、当座預金(資産)の増加です。資産の増加ですから当座預金(資産)を借方に仕訳します。
(当座 預金)30,000 ( )
仕訳の手順②:次に、備品売却の代金を回収したことで、後日代金を受け取る権利である未収入金が消滅します。未収入金(資産)の減少となりますから、未収入金(資産)を貸方に仕訳します。
(当座 預金)30,000 (未収 入金) 30,000
仕訳は自分の分かりやすいほうから切るのがポイントです。大事なので何度も書きます。当座預金(資産)の増加で借方に仕訳するよりも、未収入金(資産)の減少で貸方に仕訳をする方が分かりやすい方は、未収入金(資産)の仕訳から切りましょう。
また、資産や負債、費用、収益の増減で借方になるか、貸方になるのかを再確認したい方はこちらの記事をどうぞ。仕訳の基本なので大変重要です。
未収入金(未収金)の仕訳のまとめ
- 未収入金とは備品などの商品以外を売却して代金を後日受け取る権利のこと
- 後日代金を受け取る権利なので未収入金は債権
- 債権なので未収入金は資産
- 未収入金と未収金は同じ勘定科目だが未収入金で出題される
- 備品などを売って代金は後日受け取る=未収入金(資産)を借方へ仕訳
- 後日、代金を受け取った=未収入金(資産)を貸方に仕訳
未収入金と一緒に覚えると効率的な未払金の仕訳の解説記事もありますので、良かったらご覧ください。
さて、今回は簿記検定でよく出題される未収入金の取引の仕訳についてご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ところで、簿記資格を生かして会計や経理の仕事に正社員として就職するには、簿記2級以上の取得が必須です。
簿記2級の難易度を考えると、独学ではなく簿記3級から通信講座でしっかりと基礎固めをしましょう。
また確実に簿記3級を取得したい方も、通信講座を利用をおすすめします。
私も通信講座で簿記3級と2級を取得し、経理の正社員へ転職しました。メールで質問ができたりスマホやパソコン、DVDなどで講義の動画を見れます。講義の動画は繰り返し何度も見れるので、通学講座より通信講座の方がおすすめです。
簿記通信講座の徹底比較記事もありますので、どうぞご覧ください。
それでは、簿記検定の試験勉強頑張ってくださいね!見事に簿記3級の試験を突破することを祈っております。そして、ぜひ簿記2級まで取得して経理の正社員としての就職を実現させてください。
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。