作曲の仕方や方法についてのシリーズ記事の3回目です。今回は、コード進行の作り方について解説していきます。
- コード進行ってどうやって作ればいいの?簡単な方法はないのかな?
- 主要三和音とはいったいどんなコード?聞いたことはあるけど…。
- 簡単なコード進行しか作ることができなくて困っているだけど…。
コード進行を作っていると、このような壁に悩まされるかと思います。今回はこの悩みにお答えするべく、簡単なコード進行を作って、そこからどう発展させてカッコよくしていくかというお話をしていきます。
コード進行の作り方を考える際に、知っておきたい知識として「主要三和音」というものがありますので、そちらについても解説します。コードのルールを学んで、カッコいいコード進行を作り、オリジナル曲をグレードアップさせてください!
それでは、よろしくお願いします。
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- ダイアトニックコードとは
- コード進行のきまり:曲の最初に必ず来るコードと音
- 主要三和音とは~コード進行を作る基盤のコード
- 主要三和音の代わりに使えるダイアトニックコード
- コード進行の作り方のコツ
- 主要三和音をもとにしたコード進行の作り方の例
- 作曲の仕方関連人気記事!
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ダイアトニックコードとは
前回までに書いたことの振り返りをしておきたいと思います。この調とダイアトニックコードの知識前提で話が進みますので、よろしくお願いします。
- ハ長調(Cメジャースケール)の曲では基本的には「ドレミファソラシド」と聞こえる音しか使われないことが多い。(例外はあります)
- ハ長調の曲(Cメジャースケール)ではC、Dm、Em、F、G、Am、Bm♭5のダイアトニックコードだけで基礎的な曲は作ることができる。
以上の2点を前回までの記事で確認してきました。今回はこのC、Dm、Em、F、G、Am、Bm♭5をどのように並べるかということについて、解説していきたいと思います。
詳しく最初から読みたい方はこちらをどうぞ。
コード進行のきまり:曲の最初に必ず来るコードと音
曲の最初と最後はこの音で始まり、この音で終わるという決まりがあります。もちろん例外はありますが、多くの曲に当てはまりますので、「はじめて作曲をしてみたい!」という方は、この決まりに当てはめていくと曲が非常に作りやすくなります。
今回も話を簡単にするために、ハ長調(Cメジャースケール)のトライアド(3和音)のダイアトニックコードに限定して話をしていきますね。
- メロディーはドから始まりドで終わることが多い。
- ハ長調ではコード進行はCから始まりCで終わる曲がことが多い。
この2つをまず覚えておくだけでも、作曲がかなりしやすくなると思います。例外でCの代理コードを充てたりすることなどもありますが、難しい話は後回しにして、まずは基本的なきまりで曲をいろいろと作ってみるのがよいのではないでしょうか。
簡単にまとめると、ハ長調(Cメジャースケールの曲)のコード進行はCで始まりCで終わると覚えてしまっていいかと思います。
では、Fメジャースケールの曲のコード進行はどうなるのでしょうか?そうです。皆さんのご想像の通りFで始まってFで終わる曲がほとんどです。同じように他の調にも当てはめることができるので、ハ長調(Cメジャースケール)で慣れてきたら、他の調でも確かめてみてください。
このきまりを覚えておくと、出だしのコードや音を何にするのか、迷わなくなり、かなり作曲しやすくなると思います。しかし、注意していただきたいのが、終わりのコードに関しては、次に続きをつなげたいときはCでは終わらないことがあるので気をつけましょう。
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主要三和音とは~コード進行を作る基盤のコード
では、少しだけ理論的なことを見ていきましょう。ダイアトニックコードの中には、特に大事な働きをするコードが3つあります。主要三和音と呼ばれるのですが、こちらを確認していきましょう。こちらも、分かりやすく話をするために、ハ長調(Cメジャースケール)で説明を進めていきます。
- C(メジャー)…ドミソ
- F(メジャー)…ファラド
- G(メジャー)…ソシレ
この3つのコードがハ長調(Cメジャースケール)で主要三和音と呼ばれるものです。次に、それぞれのコードの役割を簡単に解説していきます。
Cのコード(Ⅰ)
- 強い安定感をもったコードです。
- 大部分の曲がこのコードで始まり、このコードで終わります。
- トニックと呼ばれ、ローマ数字でⅠと表記されます。
- ダイアトニックコードの下から1番目なのでⅠなのです。
Fのコード(Ⅳ)
- 開放的で明るい感じのするコードです。
- ファを含んでいるので、下の音階に移動しようとする性質があります。
- サブドミナントと言われ、ローマ数字でⅣと表記されます。
- ダイアトニックコードの下から4番目なのでⅣと表します。
- 安定感Ⅰと不安定感Ⅴの中間に位置するコードです。中間なのでAメロが終わったけど続きをつけたいというときなどによく使われます。
Gのコード(Ⅴ)
- シを含んでいるので、ドに移動しようとする性質があります。
- ドミナントと呼ばれ、Ⅴと表記されます。
- ダイアトニックコードの中では一番不安定です。
- 安定を求めてⅠ(C)などのトニックに移動しようとする性質があります。
- ダイアトニックコードの下から5番目なのでⅤと表記します。
不思議なものでコードも不安定だと安定感のあるものへ移動したがるのです。トニック、サブドミナント、ドミナントにはそれぞれ仲間がいますのでそちらも確認しておきましょう。仲間は代わりをしてくれるので、入れ替えて使うことができます。
主要三和音の代わりに使えるダイアトニックコード
では、コードの仲間たちを確認しておきます。ちなみにハ長調(Cメジャースケール)のダイアトニックコードに限定した話ですので、ご注意ください。コードは調によって役割が変わります。「ドレミファソラシド」が移動するのと一緒です。
C(Ⅰ)代わりに使えるコード~トニックと呼ばれるコード
- Em(Ⅲm)…ミソシで構成されるコード。
- Am(Ⅳm)…ラドミで構成されるコード。ハ長調でCの代わりに先頭で使うと、イ短調のように感じられ、ちょっと寂しい響きになります。
F(Ⅳ)の代わりに使えるコード~サブドミナントと呼ばれるコード
- Dm(Ⅱm)…レファラで構成されるコード。
G(Ⅴ)の代わりに使えるコード~ドミナントと呼ばれるコード
- Bm♭5(Ⅶm♭5)…シレファで構成されるコード。
以上のように見てみると、主要三和音C、F、Gの仲間たちは全てマイナーコードとなっています。メジャーコードより寂しい感じで響きますので、主要三和音の代わりに入れてみると曲も少し大人っぽい響きになります。
コード進行の作り方のコツ
できるだけ簡単な曲作りのコツをお伝えしたいので、理論はできるだけ省略して書きますね。
- ハ長調でまずはコード進行を作る練習をする。
- 使うコードはダイアトニックコードのみ。
- 4小節か8小節でコード進行のまとまりを作る。
- コード進行のまとまりを作るときにはCで始まってCで終わるようにする。
- 最初は主要三和音だけでコード進行を作る。
- 慣れてきたら主要三和音を変更できるダイアトニックコードに換える(C→Am、F→Dmなど)
以上の6つだけを守ってまずは適当に作ってみましょう。最初のうちは主要三和音C、F、Gだけ使ってコード進行を作った方が簡単です。すぐ慣れると思うので、慣れて来たらFの代わりにDmを入れるなど、代理になるマイナーコードに換えてみましょう。
楽器が弾ける方はコードを弾きながら確かめていくとよいかと思います。楽器が弾けないという方は、最近は並べたコードに自動的に伴奏を付けて再生してくれるアプリやキーボードがありますので、そちらを利用してみるとよいかと思います。
この4つの決まりを守っていろいろな順番でコード進行を作れるようになったら、メロディーはすぐにできますよ。また、sus4といったダイアトニックコードに入っていないコードも、ダイアトニックコードに慣れてきたら入れられるようになってきます。
トライアド(3和音)のダイアトニックコードに慣れてきたらセブンスコード(4和音)もすぐに対応できるようになるはずです。鍵盤1つ飛ばしで4つ目の音を重ねるだけですから。 まずはトライアド(3和音)のダイアトニックコードを使ってコード進行を作る練習をみっちりやってください。
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主要三和音をもとにしたコード進行の作り方の例
①主要三和音だけでコード進行を4小節作る
|C |F |G |C |
②入れ替え可能なコードに交換する
ここではFをDmに、CをAmに交換してみます。
|C |Dm |G |Am |
実際に弾いて試してみてくださいね。①とはちょっと雰囲気が寂しげな感じになった気がしませんか?また終わりがAmになっているので、終止感も少し弱くなっていると思います。
③できたコード進行を合体させる
では、①で出来たコード進行と②で出来たコード進行をつなげてみましょう。
|C |Dm |G |Am |C |F |G |C |
実際に弾いて確かめてみてください。①と②が自然につながって長いコード進行を作ることができました。
このように、主要三和音のコード進行をもとにして、コードを交換していくだけでかなりのバリエーションのコード進行を作り出せます。GはEmに入れ替え可能ですし、主要三和音のまま残しておく部分を変えるだけでもパターンはかなりありますよね。
主要三和音のコード進行を作るのは割と簡単ですから、そこから代理コードを使って発展させていくとコード進行がかなり作りやすくなるはずです。
ちなみにこちらは、作曲初心者の主人公が友達に作曲の仕方を学んでいく様子を読んでいくことで自然に作曲の仕方を学べる本です。とても読みやすくて作曲入門にぴったりですよ!
さて、今回はコード進行の作り方や主要三和音についてお話してきましたがいかがでしたでしょうか。
ここまでで、基本的なコード進行を作れるようにと思って記事を書いてみました。コード進行を作るところが一番難しいと思います。ここができれば、曲の構成は半分以上できたようなものです。あとはそのコード進行に合わせてメロディーやリズムをつけるだけですから。
次回は作ったコード進行にメロディーをつけるときのことをお話ししたいと思います。よろしくお願いします。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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