こんにちは。あんがお送りする作曲の仕方シリーズ記事です。作曲をしていると…
- 曲の構成ってどんな種類があるのかな?
- メロディーは作れるんだけど、曲の構成はどうしたらいいんだろう?
- 凝った構成の曲にして、曲をカッコよく仕上げたい!
というような壁にあたり、考えたり悩んだりすると思います。そこで今回は曲を構成する要素や代表的な曲の構成の例をご紹介していきます。
前回の記事では8小節単位のフレーズやメロディーの作り方についてご紹介しました。今回はそのフレーズを組み合わせて、どのようにして1つの曲にまとめるかを曲の構成の説明を通してお話していきます。よろしくお願いいたします。
ちなみに前回の記事はこちらです。
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曲の構成基礎知識~曲を構成する要素について
曲の構成についてお話しする際に、まずは知っておいてほしい用語がありますので、そちらを簡単にご紹介したいと思います。呼び方については、パターンがいくつかありますが、今回は一番スタンダードだと思われるものをご紹介します。
- Aメロ…最初のメロディーです。
- Bメロ…2番目に出てくるメロディーです。
- サビ…一番盛り上がる部分のメロディーです。
- Cメロ…サビが終わった後などに繋ぎの様な形で出てくるメロディーです。
前奏(イントロ)、間奏、後奏(アウトロ)は説明不要かと思い省略しました。現在のPOPSやROCK、合唱曲は、ほとんどの曲が上記の部分に分けて考えることができます。しかもそれぞれ8小節を最小単位として構成されていることがほとんどです。
こうして改めて見てみると、曲の構成には、あらかじめ定められた決まりがあり、それにのっとって作られていることがほとんどなのです。
ですから、それを知っておくと、その構成を基にして曲を作ることができます。よく使われている曲の構成を知ることは、作曲するうえでも非常に役に立つのです。
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代表的な曲の構成例
では、代表的な曲の構成の例についてご紹介していきたいと思います。あくまでも代表的なものですので、自分の作りたい曲の長さなどに合わせて、曲の構成をアレンジし、繰り返し部分の回数などを調整するとよいかと思います。
イントロ→Aメロ→サビ→Aメロ→サビ→アウトロ
一番シンプルな曲の構成です。現在のPOPSやROCKではあまり使われなくなってきています。一昔前の曲は、この構成の曲が多かったです。
曲を構成される要素が少ないので、曲作りは一番簡単になると思います。手始めに作曲の練習として手を付けるにはよい構成なのではないでしょうか。バンドなどのオリジナルとして発表するには、少々物足りないかもしれません。
ただし、シンプルなので、スローテンポにしてピアノのみの編曲とすると、構成以上に印象に残る曲になることもあります。2,3分の短いピアノバラードやギター弾き語り曲としてまとめるのもおすすめです。
イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→アウトロ
一番代表的な曲の構成かと思います。Bメロが追加された分、曲にも変化が付けられて単調さを避けられます。
ちなみに、Bメロ部分はハ長調のダイアトニックコードを使うとするとF(V)かDm(Ⅱm)で始めると、わりと曲を考えやすくなると思います。BメロはAメロとサビをつなぐ部分として考えられるので、安定もしていないけれども、それほど不安ではないサブドミナントあたりからコード進行を始めると使いやすいというわけです。
POPSやROCKにも多いですが、特に小学校向けの合唱曲などはこの構成の曲が多くなっています。
イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ→アウトロ
上記の構成のにCメロを挟んで更に曲の構成に変化を入れたものです。Cメロ部分で一度引いたり、逆に盛り上げたりして最後のサビを更に強調する構成になっています。
2番のサビとCメロを入れ替えてABCサビという場合もあります。ABCサビの場合はBメロのあとに「サビに行くのかな?」という期待を裏切る形になるので、より意外性が出せるかと思います。
最近の曲では、このパターンの構成が非常に多くなってきています。このパターンの曲の構成ですと、「サビよりもCメロの部分が好き!」という方が意外と多くなるように思います。私もそのパターンにハマるタイプの一人です(笑)
歌詞の内容もCメロの部分に一番メッセージ性を持たせて感動的に仕上げるパターンをよく聞きます。Cメロでシャウトしたりするアーティストも多いですよね。特にaikoやミスチルはこの曲構成パターンの名曲が多いように思います。
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イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→(間奏)→Cメロ→サビ→アウトロ
先ほどの曲の構成パターンの小変更版です。割合オーソドックスですが、適度な変化があって個人的には一番好きな曲の構成だったりします。
2番のAメロ、Bメロの後でサビに行かずに間奏→Cメロと進行します。「2番でもサビに行くのかな?」と思わせておいて一度サビを温存して期待感を高めるタイプです。間奏を入れずにいきなりBメロからCメロに行くこともできますが、この場合はちょっとコード進行やつなぎ方が難しくなると思います。
2番のBメロ後、間奏に進行したほうがサビの温存感は高まります。いきなりCメロだと意外性をより高めることができます。
「オーソドックスな曲の構成は好きだけど、ちょっと他と差を付けたいな」というときなどに上手く使うとよい曲の構成だと思います。
イントロ→Aメロ→Bメロ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ→アウトロ
今までの曲の構成のパターンと違うのは、最初のABの後にサビが来ないことです。焦らす感じになって、サビがより強調される曲の構成になります。また、最初のサビ後やCメロ後にもう一度ABサビに戻り、3番を入れるパターンにもよく使われます。
最初からABサビで3番まで作ると、少々くどい感じがしますが、サビを温存しておくことで、繰り返しのし過ぎによるくどさを解消することができます。
スローテンポで長編のバラード曲を作りたい時などには、ちょうどよい構成になると思います。構成的に凝っている印象になるので、Cメロは入れなくてもいいかもしれません。個人的には結構好きなパターンの曲構成です。
サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ→アウトロ
いわゆる「サビ出」というやつです。勢いのあるサビでしたら強烈にサビを印象付けることができます。ゆったりとしたサビですと、ちょっとサビで始まったという感じにはならないかもしれません。
サビが余程印象に残る感じに出来上がっていないと、逆にインパクトに欠けてしまうことがあります。ちょっと他のパターンと比べて、使いこなすのが難しい曲構成かと思います。
例として挙げた構成では、サビで始まる部分以外はオーソドックスなABサビのパターンをつなげていますが、サビ出の後は好きなように構成を変えてもいいでしょう。
サビ出のあとAメロやBメロ、Cメロのコード進行を使ったイントロに入るというパターンもよくあります。サビ出の曲構成は上手く使えれば、パンチの効いた曲や印象にしっかりと残る曲に仕上げることができるのできます。
有名なアーティストでは大黒摩季さんがこのパターンを得意としていました。
今回は、代表的な曲の構成についてお話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。メロディーを作る前に構成を考えてしまうというのは、意外とありだと思います。自分の考えやすいところから作っていくと手詰まりしにくく、曲が作りやすくなると思います。是非、いろいろと試してみて、自分の得意なパターンを見つけてください。
私は曲を構成から考えるパターンが結構好きです。最初からあてはめる構成を決めておくと、それに合わせてメロディーを考えたり、コード進行を考えることになります。最初が自由すぎるよりは、制限がある方が意外と曲を考えやすいですよ。
また、こちらの本はライトノベル形式で主人公の女の子が作曲方法を友達から学んでいくという珍しい作曲入門書です。物語を読んでいるうちに自然と作曲法が身に付きます。とても読みやすいのでいいですよ!
今回の記事が、皆さんの音楽ライフに役立ってくれると嬉しいです。それでは、今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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