【簿記3級】現金過不足の仕訳【練習問題】帳簿と実際有高が合わない!

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  こんにちは。会計的お仕事女子のあんがお送りする簿記3級シリーズ記事です。今回は簿記3級で出題される現金過不足の仕訳について解説していきます。現金過不足について学習していると…

  • 現金過不足とはなに?
  • 現金過不足の仕訳はどうなるの?
  • 簿記3級では現金過不足ではどんな問題が出題されるのかな?

 などの疑問をもつのではないでしょうか。

 簿記上だけでなく企業の会計上、現金は重要な位置を占めます。その現金が帳簿より多かったり少なかったりするのが現金過不足です。

 その現金過不足をどのように処理し仕訳するかを解説していきます。現金過不足の仕訳をマスターして、簿記3級合格へ一歩近づきましょう!

    それでは、よろしくお願いします。

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現金過不足とは

  • 帳簿上の現金の残高と実際の現金額が一致しないこと。

 現金の収入と支出は毎日のように行われるため、現金の帳簿残高(現金勘定残高)と実際有高(手許にある実際の金額)の突き合わせを頻繁に行い、不一致がないか点検します。

 帳簿上の残高と実際の現金有高は一致していなければいけませんが、一致しない場合、これを現金過不足といいます。

 現金過不足が起きた場合、不一致の原因を直ちに調査して、出来るだけ早くこれを解消しなければなりません。ただし、いつも不一致の原因がすぐに分かるわけではありませんから、原因が判明するまで帳簿上にその記録を残しておく必要があります。 

 

現金過不足の処理・仕訳

  • 現金過不足勘定を使って不一致を解消。
  • 不一致の原因が判明したら現金過不足勘定を相殺。

 現金の帳簿残高と実際有高にズレがあり、その原因が分からない場合には、一時的に現金過不足勘定を使って仕訳を切って差額を処理し、帳簿上の残高を実際の現金の残高に合わせます。

 その後、不一致の原因が分かった場合には、現金過不足勘定を相殺する仕訳をして、現金過不足勘定を打ち消します。

 

帳簿上の残高より実際の現金が少ない場合

 それでは、実際の仕訳で、現金過不足の場合の処理を見てみましょう。先ずは帳簿残高より実際有高(実際の現金)が少ない場合からご説明していきます。

 

不一致(現金の不足)が生じたときの仕訳の手順

  現金の帳簿残高よりも実際有高が少ない場合の手順です。

  1. 不足額を現金勘定の貸方に記帳して帳簿上の現金を減らし、帳簿残高を実際有高に合わせる。
  2. 現金過不足勘定の借方に記帳して記録を残す。

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不一致(現金の不足)が生じたときの仕訳の練習問題

取引の例:現金の実際有高を調査したところ、帳簿残高¥10,000に対し、実際有高は¥9,500であった。

仕訳の手順①:帳簿残高を実際有高に合わせるため、帳簿上の現金を減らします。不足分の¥500を貸方に記帳して現金勘定を¥500減少させます。

(     )     (現   金) 500

仕訳の手順②:借方側に現金過不足勘定を記帳して、現金過不足が起きている記録を残します。

(現金過不足) 500 (現   金) 500 

 現金過不足勘定が借方か貸方かは判断しにくいので、減少と増加で借方か貸方かが判断しやすい現金勘定の記入から仕訳を始めると分かりやすいですよ。

 

不一致(現金の不足)の原因が分かったときの仕訳の手順

 現金が不足となった原因が分かったときには、判明した金額分を現金過不足勘定の貸方に記帳して、以前借方に記帳した現金過不足勘定を打ち消し、正しい勘定科目の借方へ記帳します。

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不一致(現金の不足)の原因が分かったときの仕訳の練習問題

取引の例:以前に処理していた現金不足額¥500のうち、¥300は消耗品費の記帳漏れであることが判明した。

仕訳の手順①:¥500の現金過不足のうち¥300分が判明したので、現金過不足勘定を¥300減少させます。

(     )     (現金過不足) 300

仕訳の手順②:記帳漏れとなっていた消耗品費(費用)の発生を借方に記帳します。す。費用の発生と考えて消耗品費を借方に記帳するほうから仕訳してもOKです。

(消耗 品費) 300 (現金過不足) 300 

 

現金不足の原因の主な例

 不足額の判明の場合「現金を使っていたのに記帳を忘れていた」ということがほとんどのケースとなります。そのため現金不足の原因は

  • 費用の発生の記帳漏れ
  • 借金の支払いなどの負債の減少の記帳漏れ

などによる出題となり、現金過不足の相手勘定は借方になります。

 

帳簿上の残高より実際の現金が多い場合

 では次は帳簿上の残高より実際の現金が多い場合、もっと簿記的に言うと帳簿残高より実際有高(実際の現金)が多い場合について見ていきます。

 

不一致(現金超過)が生じたときの仕訳の手順

  現金の帳簿残高よりも実際有高が多い場合の手順です。

  1. 多い金額(超過額)を現金勘定の借方に記帳して帳簿上の現金を増やし帳簿残高を実際有高に合わせる。
  2. 現金過不足勘定の貸方にも記帳して記録を残す。 

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不一致(現金超過)が生じたときの仕訳の練習問題

取引の例:現金の実際有高を調査したところ、帳簿残高¥20,000に対し、実際有高は¥21,000であった。

仕訳の手順①:帳簿残高を実際有高に合わせるため、帳簿上の現金を増やします。超過分の¥1,000を借方に記帳して現金勘定を¥1,000増加させます。

(現   金) 1,000 (     )

仕訳の手順②:貸方側に現金過不足勘定を記帳して、現金の不一致が起きている記録を残します。

(現   金) 1,000 (現金過不足) 1,000 

 現金不足のときと同じように、現金過不足勘定が借方か貸方かは判断しにくいので、減少と増加で借方か貸方かが判断しやすい現金勘定の記入から仕訳を始めると分かりやすいですよ。

 

不一致(現金超過)の原因が分かったときの仕訳の手順

 帳簿残高より実際の現金が多い原因が分かったときには、判明した金額分を現金過不足勘定の借方に記帳して以前記帳した現金過不足勘定を打ち消します。また正しい相手勘定の貸方に記帳します。

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不一致(現金超過)の原因が分かったときの仕訳の練習問題

取引の例:以前に処理していた現金超過額¥1,000のうち、¥800は売掛金回収の記帳漏れであることが判明した。

仕訳の手順①:現金超過額の原因が判明したので、現金過不足勘定を減少させます。

(現金過不足) 800 (     )

仕訳の手順②:貸方側は記帳漏れとなっていた売掛金の回収(資産の減少)なので売掛金勘定を貸方に記帳します。

(現金過不足) 800 (売 掛 金) 800 

 現金過不足勘定が借方か貸方か判断しにくいときは、減少と増加で借方か貸方かが判断しやすい売掛金勘定の貸方への記入から仕訳を始めてもOKですよ。

 

現金超過の原因の主な例 

 超過額の判明の場合「現金が増えたけど記帳を忘れていた」ということがほとんどのケースとなります。そのため現金超過の原因は

  • 他の資産を現金に換えたことによる他の資産減少の記帳漏れ
  • 借金の現金での借り入れなど、負債の増加の記帳漏れ
  • 金売上の発生など、収益の増加の記帳漏れ

 での出題となり、現金過不足の相手勘定は貸方になります。 

 

現金過不足の処理と仕訳のまとめ

  • 現金過不足とは現金の帳簿残高と実際有高が合わないこと。
  • 現金過不足勘定より、相手勘定から先に記入して仕訳すると分かりやすい。
  • 現金過不足勘定から先に記入すると借方と貸方の判断が難しくなる。

 

 さて、今回は簿記3級の仕訳として、現金過不足の仕訳についてご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。現金過不足の処理は現金過不足勘定が増えたか減ったか分かりにくいので、図を見たり、T勘定を自分で描いてみたりしながらイメージをつかむようにするといいですよ。

 

 ところで、簿記資格を生かして会計や経理関係の仕事に就くには簿記2級以上の取得が必須です。簿記2級の難易度を考えると、独学ではなく簿記3級から通信講座でしっかりと基礎固めをするのがおすすめです。また確実に簿記3級を取得したい方も通信講座を利用したほうがいいでしょう。

 私も通信講座で簿記3級と2級を取得しました。メールで質問ができたりスマホやパソコン、DVDなどで講義の動画を見れます。講義の動画は繰り返し何度も見れるので、通学講座より通信講座の方がおすすめです。

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 それでは、試験勉強頑張ってくださいね!無事に簿記3級の試験を突破して会計職への道に一歩踏み出しましょう。

 今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

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