当ブログにお越しいただき、ありがとうございます。私、BUMP OF CHICKENのファンになってからかれこれ15年くらい経ちます。初期の頃の「k」とか「アルエ」などの曲はいまでも聴きますし、15年経っても大変魅力的です。ほぼ毎日BUMP OF CHICKENを聴いています。個人的に1番大好きなバンドです。今日はそんなBUMP OF CHICKENのアルバムの中から1番のおすすめアルバムをご紹介したいと思います。
1番のおすすめアルバムは『ユグドラシル』
個人的にはバンド歴が長くなってきて、サウンドが成熟してきたころが好きなんです。そうなると、必然的に中期以降のアルバムとなるわけですが、個人的に1番お勧めなのは『ユグドラシル』です。
『ユグドラシル』をおすすめする理由
私が『ユグドラシル』をおすすめする理由は、BUMP OF CHICKENの音楽、もしくは作詞・作曲をしている藤原君の価値観の大きな転換点となるアルバムが『ユグドラシル』だと思うのです。
では、いったいそれまでのアルバムと何が違うのでしょうか。簡単にですがまとめてみたいと思います。
『ユグドラシル』とそれまでのアルバムの相違点
- 歌詞の内容が「生きる」ことに前向きになった。
- レコーディングの音質のクオリティが上がった。
- 今まであまり使用されていない「シンセサイザー」の音が一部の曲で使われるようになった。
- コーラスの厚みが増した。
2~4は技術的な部分のお話ですね。先ほどもお話したように、サウンドとして成熟してきた音楽の方が好きという個人的な好みもあります。「粗削りな初期のサウンドに若さを感じていい」という方もいらっしゃいますよね。
1番の転換点とする理由は、やはり1の歌詞の内容です。作詞を担当する藤原くんの心境の変化もあるかと思います。
それまでのBUMP OF CHICKEN はどちらかというと後ろ向きに感じる内容が多かったように気がします。その暗い感じが好きという方もいますし、逆に苦手という方もいるかと思いますけどね。
個人的には後ろ向きではなく、後ろ向きに前進する感じがしていて、本当は前を向きたいという気持ちが汲み取れるように思います。しかし、『ユグドラシル』からは前を向いている感じがかなり強くなります。
バンドやアーティストが長く愛されるためには、音楽的な部分だけでなく、歌詞も表現が魅力的でなければならないと思っています。BUMP OF CHICKENもそんなバンドの1つです。
スポンサーリンク
『ユグドラシル』の曲紹介
それでは、1番おすすめするアルバム、『ユグドラシル』から、個人的に大好きな曲をご紹介していきますね。
「embrace」
まず、この曲を聴いて驚いたのが「腕の中へおいで 抱えた孤独の その輪郭を 撫でてやるよ」という部分です。こんな包容力のある歌詞はBUMP OF CHICKENでは、もしかしたら初登場かもしれません。それまでのBUMP OF CHICKENからは想像できない感じでした。
題材はありきたりかもしれませんが、「孤独の輪郭を撫でる」という表現に藤原君の独特の感性を感じます。
また、この曲で私が最も感動した歌詞は「この眼が視力を失くしても 僕は君を見るだろう 体中の細胞 フル動員で 君を見るだろう」という2番のAメロの部分です。正直に言って「こんな風に愛されたいな…」って思ってしまいました。
サウンドは弱めに効かせたディストーションギターが心地よい、やや遅めのミドルテンポの曲になっています。ゆったりと歌詞に浸れる編曲になっています。
「車輪の歌」
アコースティックギターの子気味の良いストロークが気持ちの良い曲です。BUMP OF CHICKENお得意のストーリー性のある歌詞になっています。遠くに旅立つ恋人を自転車に乗せて駅まで送り届け、列車に乗った恋人を見送るまでの様子が、時系列に沿って描かれています。
個人的に一番印象に残っているのが、切符を買うシーンです。恋人は一番高い一番遠くまで行く切符を買います。それと対比するかのように、主人公は一番安い入場券を買うのです。その入場券を「すぐに使うのに 大事にしまった」という部分に、主人公がこの別れの瞬間をどれだけ大切にしているかがよく伝わる気がします。
ちょっと寂しい感じの曲ですが、曲調はやや明るめになっています。その歌詞と曲調のギャップもまたいいですね。
「スノースマイル」
アコースティックギターの印象的なリフから始まるミドルテンポのバラードです。雪の中、寄り添う恋人との様子が回想するように描かれています。4分打ちで刻まれるタンバリンがまるで深々と降る雪を表現しているようです。
最も印象に残っている歌詞は「僕の右ポケットに しまっていた思い出は やっぱりしまって歩くよ 君のいない道を」という曲の1番最後の部分です。曲の冒頭に右ポケットの中で恋人同士手をつなぐ部分が出てくるのですが、この部分と最後がつながっていて、「藤原君は歌詞の構成が上手だな」と思いました。
また、「君のいない道」でも歩き続けることを静かに決意する主人公に、「BUMP OF CHICKENも前向きになったな」と個人的に感じた曲でもあります。
「fire sign」
アコースティックギターのストロークが気持ちの良い曲です。「旗(「メロディーフラッグ」)」「拾ってきた笑顔(「ラフメイカー」)」「自分の声・泣き声の主(「ダイヤモンド」)」「星は廻る(「天体観測」)」「汚れた猫(「K」)」「命の火・照らす灯り(「ランプ」)」など、過去の楽曲のモチーフが歌詞に盛り込まれている曲といわれています。過去の後ろ向きな自分との決別ともとれるような気がします。
歌詞で1番好きな部分は「支えてきた旗を 今まさに 引き抜こうと決めた人がいる」という部分です。旗を支え続ける決意ではなく、「引き抜く決意」としたところに、藤原君の感性の独特さと魅力を感じます。後ろ向きに前進していくのです。
「ロストマン」
ご紹介する曲はこの「ロストマン」でいよいよ最後です。恋人との別れを題材にした曲です。1番印象に残っている部分はサビです。1番からラストのサビへの歌詞のつなぎが素晴らしい曲となっています。このアルバムの中で私が1番好きな曲です。
1番では「破り損なった 手造りの地図 辿った途中の現在地 動かないコンパス 片手に乗せて 霞んだ目 凝らしている」と表現されています。恋人を失い、行き先も見失った主人公を、動かないコンパスに例えています。この例えが個人的にとても好きです。
ラスト手前のサビでコンパスがいよいよ動き出します。ラストでは、「ここが出発点 踏み出す足は いつだって 始めの一歩」と歌われます。
行方を見失ったこの場所を出発点として新たに踏み出すところに、BUMP OF CHICKENの前向きへな変化を感じ取れます。最後にちゃっかり「再会を 祈りながら」と歌ってしまうのですけれどもね。
また、「不器用な旅路の果てに 正しさを祈りながら」「間違った旅路の果てに 正しさを祈りながら」等の歌詞から、先ほど書いた後ろ向きだけど前進感があるというBUMP OF CHICKENらしさに、思う存分浸れる曲だと言えるでしょう。
さて、今回はBUMP OF CHICKENの1番のおすすめアルバムとして『ユグドラシル』というアルバムをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。本当に心から1番愛しているバンドなので、是非一度聴いていただきたいです!
それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
- アーティスト: BUMP OF CHICKEN,藤原基央
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2004/08/25
- メディア: CD
- 購入: 7人 クリック: 256回
- この商品を含むブログ (573件) を見る