当ブログにお越しいただき、ありがとうございます。今回はCoccoという邦楽のアーティストについてご紹介したいと思います。Coccoさんは1997年にメジャーデビューされました。今からちょうど20年前ですね。
活動休止を一度挟んで2006年に活動を再開し、先日7月に武道館で20周年記念ライブが行われました。活動ペースはゆっくりで、数年間に1度アルバムが発表される感じになっています。楽曲数は大御所と比べるとそれほど多くは無いですが、曲のインパクトは非常に強く、強烈に印象に残ります。今日は、そんなCoccoさんの魅力と1番おすすめするアルバムについてご紹介したいと思います。
Coccoの魅力
- ハード路線のギターサウンドが魅力の楽曲
- センセーショナルな歌詞
- 特徴的で癖になる歌声
この3つが個人的に考えるCoccoさんの魅力です。それでは1つずつ見ていきましょう。
ハード路線の力強いギターサウンド
Coccoさんの楽曲は、作詞・作曲共にご本人のCoccoさんですが、編曲などのプロデュースは主に根岸孝旨さんというベーシストが担当しています。結構ハードでカッコいいロック路線です。
1stアルバムの『ブーゲンビリア』はX JAPANの今は亡きカリスマギタリストhideが1997年のベストアルバムに挙げています。hideいわく「私の中のブッチギリはCocco。サウンドにも声にもヤラれちゃったけど、この人の歌を聴くにつけ、あー日本人に生まれててよかった」と絶賛していたそうです。
センセーショナルな歌詞
Coccoさんの歌詞は、その過激さで有名です。少々過激すぎて破滅的です。死を直接的にイメージする歌詞が多いので、好き嫌いがはっきりする歌詞の内容だと思います。
しかし、イメージを何かに例える比喩が大変上手な方です。とりあげる題材も一見悲観的に感じますが、最後まで聞くときちんと開けた感じで終わります。青年期に辛い宇思いをされた方に、特にぐっと響く内容が多いのではないかと思います。
歌詞の内容についてはアルバムの曲紹介の中で詳しく書かせていただきますね。
特徴的な歌声
Coccoさんの歌声は地声で歌う中低音部分は力強く、ファルセット(裏声)の高音部分では儚さを感じるような透明感をもっていると思います。力強いギターサウンドとメッセージ性の強い歌詞で構成される楽曲に大変あっていると思っています。
ちょっと余談ですが、Coccoさんの歌声はクレヨンしんちゃんに似ている部分があるそうです。特に地声で「お~」とシャウトしているところが…。これを聞いてから気になってしょうがない私です(;^_^A
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それでは、いよいよ1番のおすすめアルバムをご紹介したいと思います。
1番のおすすめアルバムは『ラプンツェル』
『ラプンツェル』は2000年6月にリリースされた3rdアルバムです。個人的にはCoccoさんの楽曲の一つ目の頂点の様な気がしています。デビューから続くセンセーショナルさと楽曲の成熟度のバランスが非常に良いアルバムだと思います。
歌詞の表現も成熟が感じられ、聞いたらハッとさせられるような比喩表現が多くなっています。特にこのアルバムからCoccoさんの表現する言葉の力が、顕著に感じられるようになったのではないでしょうか。
それでは『ラプンツェル』の中から、特におすすめする曲をご紹介していきます。
けもの道
かなりアグレッシブな編曲です。ディストーションギターのリフが荒々しく響く前奏から始まります。
特に印象に残る歌詞は、サビの「嘘には罰を 月には牙を あなたに報いを」という部分です。なんだか恨みがこもっていてちょっと怖いですね。歌詞を読んでいくと、別れて逃げる恋人を追いかける道が、けもの道という設定のようです。
エンディングでのCoccoさんの超高音シャウトも聴きどころの一つだと思います。
雲路の果て
アナログシンセの印象的なリフから始まる前奏です。AメロとBメロまでは機械によるブレイクビーツでリズムを刻み続けます。短調なリズムから一転サビでギターとドラムが合流し、一気に盛り上げる構成になっているのも迫力があって聴きどころとなっています。
サビの歌詞がまた印象的です。「からだが あなたを知らなければ 引きずる思い出もなかった」と非常にストレートに表現しています。サビの迫力ある編曲と相まって、非常にインパクトがあります。
Coccoさんの歌詞の舞台設定は、恋人のどちらかが旅立ってしまうという設定が多いです。「この目さえ光を知らなければ」「あの時 翼が折れてたら」というと歌詞にその余韻を感じます。きっと女性の方が飛び立ってしまったのではないでしょうか。
樹海の糸
アコースティックギターのストロークとピアノによる伴奏が心地よいナンバーです。さわやかな印象の編曲とは裏腹に、これまた恋人との別れを歌った曲になっています。
歌詞で印象的なのはサビの「わたしさえ いなければ この夢を 守れるわ」の部分です。何か大事な別のことのために別れを選んだ恋人たちの歌のように感じます。また「溢れ出る憎しみを 織り上げ あなたを愛し 歌うの」というサビの最後の部分も憎しみと愛と相反するものが同居していて、愛というものの難しさを感じる曲でもあると思います。
サビのメロディーは非常に高い音になっています。Coccoさんの透明感のあるファルセットを楽しめる曲でもあります。
ポロメリア
これまた、恋人との別れの曲です。なんだか切なくなってきますね。私的なことですが、大学生の時の恋人と別れたときに、この曲を聴いて泣したのを今でも覚えています…。正直言って今聞いてもかなり揺さぶられます。
印象的な歌詞はBメロの「ここから走り出す 力が欲しい 小さく丸まって その合図を いつだって 待っていた」の部分です。小心者の私には何だかよく分かる表現の様な気がするのですよね。現状を何とか打破したいといつも思っていました。
また、一番最後のサビの「強い光は 影を焦げつかせて 冷えた 愛から 覚めるように」の部分を聴いて、「ああ、本当にこの恋は終わったんだな…」と感じたのを覚えています。恋愛の記憶って焦げ付くように心に残りますよね。
しなやかな腕の祈り
アルバム最後の曲です。アコースティックギターだけの演奏から曲は始まります。ゆっくりとしたテンポでCoccoの世界観にゆったりと浸れる曲だと思います。
この曲のサビを聴いたときに、私の中に衝撃のようなものが走ったのを今でも覚えています。サビの歌詞は「指先から こぼれる愛を集めて 全てあなたにあげましょう」となっています。
「指先からこぼれる愛」と聞くと精一杯の出来る限りの力で絞り出して、それを何とか集めた感じがしますよね。その全身全霊で絞り出した愛を全てあげるというのです。「なんて献身的な愛なんだろう」と感動しました。
さて、今日はCoccoさんについてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。独特の世界観だと思いますので、気に入っていただけるかは人それぞれだと思いますが、歌詞を特に重要視して曲を聴く方には、ものすごくおすすめですので是非聞いてみていただければと思います。最近は活動ペースもゆっくりですが、またオリジナルアルバムが出る日を首を長くして待ちたいと思います。
それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
- アーティスト: Cocco,こっこ,根岸孝旨
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- 発売日: 2000/06/14
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