空から降りてくるものたち

音楽や文学、お仕事、ブログ運営などの雑記ブログです。思付いたことを、そのまま書いているような感じですが、よろしくお願いします。

日本賛美をするTV番組への違和感~日本の行く末が透けるよう~

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 みなさん、こんにちは。個人的に思うのですけれども、最近のTV番組に日本賛美の物が多いような気がしませんか?私、これがとても気になっているのです。なんだか嫌な予感がするんですよね。番組としては面白いと思いますし、出てくる方々の技術についても、心から「すごいな~」と思います。でも脳裏のどこかに何か違和感を感じるので、その違和感の理由を自分なりに考えてみたいと思います。

始まりは「プロジェクトX」

  「プロジェクトX」という番組を皆さんご存知でしょうか。NHK総合で2000年3月から2005年12月まで放送された番組です。大変ヒットしまして、中島みゆきさんが歌った主題歌「地上の星」もかなり売れたことを覚えています。ちなみにこの「地上の星」で中島みゆきさんは紅白に初出場しました。

 

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番組の内容

 どんな番組だったのかと言いますと、戦後復興の頃から高度経済成長期の企業活動を取り上げた内容となっていました。戦後の日本企業が取り組んできた工業製品開発の苦労に焦点を当て、その困難を克服する努力の積み重ねと発想の素晴らしさなどを紹介する番組でした。

 よく言われる「戦後日本のものづくりの素晴らしさ」という言葉も、この番組を見ると連想するのではないかと思います。現在の日本賛美のTV番組のルーツと言ってもいいような内容だったと思います。

 

「プロジェクトX」を見て当時感じていたこと

 今から17年ほど前、私はまだ学生で社会人になってはいませんでしたが、「プロジェクトX」を見て感じたことがあります。

 番組自体はすごく面白いものでした。言ってみれば近現代の日本史のようなものですよね。日本史は好きな教科ですし、歴史に残る偉人伝を読むのも嫌いではありません。しかし、番組がヒットし、世間の話題になっていくなか、次のようなこと感じていました。

 「ずいぶん懐古主義的な番組だな…日本はこの先大丈夫なんだろうか?」

 学生ながらに日本の将来が心配になりました。なんだか昔の栄光を懐かしむような番組に見えたのです。過去から学ぶことはもちろん大事だと思います。でも、この過去の栄光を振り返るという行為、イケイケどんどんの時にはあまりしませんよね。

 当時はバブルがはじけて数年たち、就職も超氷河期と言われていた時代です。「失われた10年」とも言われる時期と番組開始の時期がかぶります。日本人が自信を失っていた時代に、「自信を取り戻してほしい」という制作者のメッセージがあったのかもしれません。しかし逆に言えば、そのようなメッセージを発しなければならないという状況に、日本が追い込まれつつあったのではないでしょうか。

 

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最近の日本賛美のTV番組に覚える違和感

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日本賛美のTV番組のタイプ

 では、最近の日本賛美のTV番組について少々お話をしたいと思います。最近この手の番組が大変増えたように思うのですけれどもいくつかのタイプに分かれるかと思いますので、ちょっと分類してみたいと思います。

  1. 外国人を呼んできて「日本式のここがすごい!」と言わせている番組
  2. 「日本の製品が外国のこんなところにもありました」という番組
  3. 日本にやってきた外国人に声をかけ、来日の理由を聞いていく番組

 これらの番組の中で、皆さんが一番違和感を覚える番組はどの番組ですか?私は個人的に1番の、日本に外国人を呼んできて「すごい!」と言わせている番組に一番違和感を覚えます。

 2番の世界のどこかで人知れず活躍している日本製品を知ることは、知的好奇心を刺激されますし、知らなかったことを知るというのは単純に楽しいです。また、海外で日本製品が使われているという具体例としてそこにありますから、説得力も上がりそれほど違和感を感じないように思います。

 3番の日本にやってきた外国人に理由を聞くのは、外国人が日本にやってくる意外な理由を知れるのでこれも面白いかなと思います。まぁ…その外国人に自国と日本を比較させるのはちょっと余計な気もしますけどね。

 

外国人を呼んでくるタイプの番組に違和感を覚えるのはなぜ?

  では、なぜこの外国人の同業の専門家を呼んできて、「日本式の方がすごい!」「うちの国にはなかった!」と言っている番組に違和感を覚えるのでしょうか。その理由をちょっと簡単にまとめてみたいと思います。

  • 自画自賛であること
  • やらせ感を払拭できていない

 この2つが違和感を覚える大きな原因であるように思います。先ず一つ目は、日本の良いところとして紹介してしまっているので、自画自賛の感覚が強くなってしまうことだと思います。各業界の仕事の工夫の仕方にはびっくりするようなものも多いので、「日本のすごいところでなく、その業界のすごいところとして普通に紹介すればいいのに」と思うことが多いです。

 また「やらせ感」を増大させているのも、海外のその業界の専門家をわざわざ呼んでコメントさせているとことです。しかもそのコメント、批判や改善に関するものは一切になく「うちの国にはないよ、すごね!」みたいなものばかりなのです。

 やらせではないのかもしれませんが、明らかに意図的な編集を感じられるほど、同じような賞賛のコメントばかり続きます。この2つがこのタイプの番組に違和感を感じる大きな原因なのではないでしょうか。

 

業界の工夫を紹介するけれど違和感を感じない番組

 個人的に企業・業界紹介タイプの番組で、私が一番好きなのは「ガイアの夜明け」やカンブリア宮殿」です。こちらはお勧めする形になるので、番組名も紹介してしまいますね。

 革新的な手法で業績を伸ばしている企業に焦点を当て、その努力や工夫を紹介します。プロジェクトXのように過去を振り返るのでなく、現在進行形の企業が紹介されます。また、外国人を呼んだり、わざとらしい海外との比較もありません。

 「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」がいいなと思うのは、前を向いている感じがしっかりとするからだと思います。「ガイアの夜明け」にいたっては、題名自体も「夜明け」ですからね。失われた10年からの「夜明けを私たちも目指していかなければならないな」と言えば大袈裟ですが、これらの番組を見ると、「明日もお仕事頑張ろう!」という気持ちになります。

 

日本賛美型番組が増えた理由と今後の展望

 日本賛美型番組が増えたのは、GDPで中国に抜かれてしまったり、企業の業績不振や、海外の新興企業に日本企業が抜かれたりしていく様子を見て、日本人が自信を無くしているからなのかなと思います。そんなときに自信を付けるのはもちろん大事だと思います。でも、やらせっぽいのはちょっとやり過ぎかな…なんて思います。

 それよりは、実直に前を向いて、努力している人たちを素直に取り上げる番組に好感を覚えるのは私だけでしょうか。そんな番組がもっと増えるといいなと思います。自画自賛しなくても、十分日本にはすごいところがあると思うのですけどね。

 今、日本企業がしなければならないことは、過去を振り返ることでもなく、自画自賛することでもなく、現状から目を背けず、未来を向いて成長もしくは持続のために何ができるのかを考え、実行することだと思います。それがストレートに表れている番組が「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」なのでしょう。

 

 さて、最近社会関係の記事が続きますが、いかがでしたでしょうか。社会系の記事はいろいろなご意見をお持ちの方が多いと思いますので、賛同でも批判でも、たくさんコメントいただければ嬉しいです。わたしも多くのコメントを読ませていただくと、とても勉強になります。よろしくお願いします。

 今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

ガイアの夜明け 闘う100人(書き下ろし) (日経ビジネス人文庫)

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カンブリア宮殿 村上龍×経済人 スゴい社長の金言

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