こんにちは。雪国に住んでいるあんです。雪国に住んでいると冬に悩まされるのが雪かきです。仕事から帰ってきて、お家の前に雪がどっさり積もっていると正直かなりうんざりです。雪かき、できればしたくありませんよね。そんなわけで我が家では、数年前に思い切ってロードヒーティングを設置しました。
ロードヒィーティングとは、路面を温めて雪を溶かしてくれる設備のことです。設置したのは、最近新しい熱源として注目されているヒートポンプ式のロードヒーティングです。そこで今回は…
- ロードヒーティングにしたいけど、どんな種類があるの?
- ロードヒーティングのランニングコストや費用ってどのくらいかるのかな?
- ロードヒーティングをつけて結局よかったの?
- ヒートポンプ式ロードヒーティングについて詳しく知りたい!
などの疑問にお答えしていきます。ロードヒーティングの簡単な説明や使用レポートをご紹介していきますね。
それでは、よろしくお願いします。
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- ロードヒーティングの種類
- ロードヒーティングの1年間のランニングコスト・費用見積
- ヒートポンプ式ロードヒーティングのランニングコスト(電気代)・費用
- ヒートポンプ式ロードヒーティングのメンテナンス費用
- ヒートポンプ式ロードヒーティングの使用感と弱点
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ロードヒーティングの種類
先ずは簡単にロードヒーティングの種類について簡単にご説明します。熱源によっても大きく分けて4種類になります 。
灯油ボイラー式
灯油ボイラーで不凍液を熱し、熱せられた不凍液を地面に循環させるものです。
- 立ち上がりが早く、熱量が多いので、大雪にもある程度対応。
- 燃料コストが灯油価格に左右される。
- 最近の灯油価格の傾向だと燃料代が多め。
- ボイラーの点検と不凍液の交換で維持費がかかります。
ガスボイラー式
ガスボイラーで不凍液を熱し、熱せられた不凍液を地面に循環させるものです。
- こちらも立ち上がりが早く、熱量は多め。
- 燃料コストはガス代金に左右されます。都市ガスであればある程度抑えられるでしょうが、やはりランニングコストは高めです。プロパンだと大変なことになりそう…。
- ボイラーの点検と不凍液の交換で維持費がかかります。
電気式
地面に電熱線を埋め込んで、その熱により地面の雪を溶かします。
- これまた立ち上がりは早め。熱量も電気を使えばその分出ます。
- 電気代が結構かかります。
- 不凍液の交換やボイラーの点検がないので設備のメンテナンスはほぼフリー。
ヒートポンプ式
ヒートポンプという大気から熱を取り出す装置を使って不凍液を熱し、循環させ雪を溶かします。
- 立ち上がりが遅め。大雪になるとすぐには溶けません。
- 大気中の熱をコンプレッサーで取り出すので、電気代はお安くなります。
- 不凍液の循環タイプなので、不凍液交換のコストはかかりますが、ヒートポンプは、ほぼメンテナンスフリー。
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ロードヒーティングの1年間のランニングコスト・費用見積
設置業者に、概算で1年間のランニングコストをヒートポンプ式と電気式で出していただきました。灯油式については、ネットにデータがありましたので、そこから引用させていただきました。灯油式については、近い年度の灯油価格で再計算させていただきました。
年間の降雪量は約5mです。積雪量は最大で1mほどになります。
灯油式ロードヒーティングのランニングコスト概算
- 1年間の燃料代 68,784円
- 施工面積20㎡
- 灯油価格は131.4円/ℓ(2008年)
- 稼働時間は650時間
※2016年冬季の灯油配達価格は約85円/ℓですので、85円で再計算すると45,146円になります。
電気式ロードヒーティングのランニングコスト概算
- 1年間の電気代 85,136円
- 施工面積25㎡
- 電気代は2015年現在
- 稼働時間は600時間
ヒートポンプ式ロードヒーティングのランニングコスト概算
- 1年間の電気代 40,467円
- 施工面積25㎡
- 電気代金は2015年現在
- 稼働時間は1200時間(熱量が少ないのでほぼつけっぱなしです)
施工面積に違いがあったり、灯油価格は大きく変動しますので一概に比較はできませんが、ヒートポンプ式の方が施工面積が広いのに、灯油ボイラー式よりヒートポンプ式の方が5,000円ほどお安くなっています。5㎡分お安くなると考えると、ヒートポンプ式の方が概算でも安く済みそうです。
また、ヒートポンプは電気で動きますので、灯油価格に左右されないのもいいですよね。電気料金の方が灯油価格よりかなり安定していますし。
ヒートポンプロードヒーティングの仕組み
それでは、実際にかかったランニングコストを見ていきましょう!
ヒートポンプ式ロードヒーティングのランニングコスト(電気代)・費用
2016~2017年シーズンのランニングコスト・費用
では、2016~2017年シーズンの我が家のヒートポンプ式ロードヒーティングの電気代を公開したいと思います。
- ヒートポンプは三菱のメルスノー(後付けヒーターなし)降雪センサー付き
- 施工面積25㎡
- 12月 使用電力 84kw 1,327円
- 1月 使用電力 790kw 11,173円
- 2月 使用電力 541kw 7,996円
- 3月 使用電力 295kw 8,883円
合計 29,379円!
なんと、最初に業者の方にいただいた概算よりもかなりお安く抑えることが出来ました。天気のいい日以外は、ほぼつけっぱなしで降雪センサーに頼り切りだったにもかかわらず、この価格に抑えられたのはかなり大きいと思います。
施工部分が南向きであることと、お天気の日にはスイッチを切っておいたのがかなり良かったように思います。歩道の捨てきれない雪を路面にまいて溶かしたりもしていたので、もっとかかるかと思いましたが、これはかなり優秀ではないでしょうか。
うちの地方の排雪料金が1シーズン契約、週1の計10回で約40,000円前後ということを考えると、排雪よりもお安いです。この点からも、ランニングコストとしては合格だと思います。
2017~2018年シーズンのランニングコスト・費用
使用2年目となるヒートポンプ式ロードヒーティングの電気代も公開します。
- 12月 使用電力 428kw 6,439円
- 1月 使用電力 694kw 11,001円
- 2月 使用電力 699kw 11,263円
- 3月 使用電力 653kw 10,788円
合計 39,491円!
使用2年目となったため、やはり慣れが出てきてつけっぱなしの時間も増えたため、1年目よりは電気代は上がりました。また2月と3月に大雪が降ったため、やや使用量も増えたことも影響したと思います。
排雪費用とほぼ同額という感じになりました。排雪してもらうためには、コツコツ除雪をしておかなければならないので、排雪と同額なら及第点だと思います。
2018~2019年シーズンのランニングコスト・費用
使用3年目のヒートポンプ式ロードヒーティングの電気代です。
- 12月 使用電力 154kw 2,825円
- 1月 使用電力 811kw 14,612円
- 2月 使用電力 863kw 15,645円
- 3月 使用電力 161kw 3,543円
合計 36,625円!
この年は12月と3月の降雪量が少なかったため、前シーズンよりもやや安く電気代を抑えられた感じです。この年も業者によるシーズン排雪契約の平均価格40,000円より安くなっているので合格でしょう。
こうして3シーズン使ってみると、そのシーズンの積雪量にも左右されますが、1シーズン30,000円~40,000円くらいが平均かなというのが分かってきました。
ヒートポンプ式ロードヒーティングのメンテナンス費用
設置後数年たちましたので、設置業者からメンテナンスのお知らせが届きました。メンテナンスの費用も気になりますよね。簡単にご紹介しておきたいと思います。
- 基本点検:8,000円→不凍液の点検、ヒートポンプ通電点検、センサー点検
こちらは今回は私は見送りました。3年に1回の点検が目安だそうです。ヒートポンプの動作が心配という方は受けるとよいかと思います。
- 基本点検+不凍液交換(2回路):36,000円~
- 基本点検+不凍液交換(3回路):46,000円~
- 基本点検+不凍液交換(4回路):49,000円~
こちらは5年に1回が目安だそうです。私は基本点検はこのときに回すことにしました。回路というのは不凍液を循環させるパイプの経路の数です。施工地面の形や面積にもよるかと思いますが、我が家の25㎡だと2回路で36,000円~です。電気代が安い分をメンテナンス費用に回して計画的に貯蓄しておく必要はありそうです。
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ヒートポンプ式ロードヒーティングの使用感と弱点
維持費が安くてお得なヒートポンプ式ロードヒーティングですが弱点もあります。大雪に弱いというところです。熱量がそれほど多くないので、常に路面を温めて降雪に備えているのですが、年に1,2回ある異常な大雪の時はさすがに溶けきれず、雪かきをしました。通常の一般的な降雪量の場合は直ぐに溶けてくれます。
また、大雪の場合はすぐ溶けるのではなく、夜から朝にかけて降った雪は朝には少し残っていて、帰宅までには全て溶けているという感じです。ゆっくりですが確実に溶かすイメージです。
「すぐに全部溶けてくれないと困る」という方には、ちょっとお勧めできないかもしれません。それでも朝、積もっていて車が出せないということはありませんでした。
帰ってきてから雪かきをしなくて済むというだけでも、かなり助かるので、このランニングコストは十分合格と言えるのではないでしょうか。
さて、今回はヒートポンプ式ロードヒーティングのランニングコストや費用などについて記事を書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。雪が降ってしまう前に、今年の降雪対策をしてみてはいかがでしょうか。
それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。