こんにちは。短歌女子のあんがお送りする短歌の作り方シリーズです。短歌の作り方の悩みと言えば…
- 短歌の作り方を学んで上手に短歌を作れるようになりたい!
- 短歌を作るときに、題材やテーマ、言葉の選び方はどうすればいいの?
- 短歌を作るときに言葉が出てこないんだけど、いい短歌の作り方は?
- 夏休みや冬休みで短歌の宿題が出たので、短歌の作り方を教えて欲しい。
- 短歌の作り方って難しいな…簡単な作り方はないの?
などの悩みがが出てくるのではないでしょうか。
そこで今回は、短歌の作り方のうち、特に題材と言葉の選び方についてお話しします。ちなみに、題材と言葉選びのどちらが難しいかを考えると、言葉選びの方が断然難しいです。
というわけで、短歌の作り方の基本的な事柄をご説明した後、言葉選びについて中心的に解説するという順番で記事をまとめていきます。言葉の選び方が上手になると短歌も簡単に作れるようになりますよ!
ちょっと自慢ですが、私はNHK短歌で入選したこともありますので、みなさんの参考になる短歌の作り方のコツをご紹介できるはず。
また、中学生や高校生で「夏休みや冬休みの宿題のために短歌の作り方が知りたい」という方もぜひ参考にしてください。
それでは、どうぞよろしくお願いします。
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- 短歌の作り方のコツ①短歌を詠む題材について
- 短歌の作り方のコツ②文字数について
- 短歌の作り方のコツ③言葉選び
- 短歌の作り方のコツ④春、夏、秋、冬など季節の短歌を作りたいとき
- 短歌の作り方のコツ⑤言葉が思い付かなくて困ったとき~言葉マップと画像検索を併用する
- 短歌の作り方のコツ⑥書いて考える
- 短歌の作り方のコツ⑦必ず後から見直して推敲する
- 短歌の作り方のまとめ
- 短歌の作り方関連人気記事
短歌の作り方のコツ①短歌を詠む題材について
何を短歌の題材として短歌を作ればいいの?
題材は本当に何でもいいというのが短歌の世界です。季語というものがありまして、短歌より俳句は季語を割合に気にします。しかし、俵万智さんという歌人の登場などにより、短歌の題材は生活に身近なものが、簡単な言葉で詠まれるようになりました。
まずは、自分が短歌にしてみたいことを一語だけ選んでみましょう。題材がどうしても思いつかないときは、周りをぐるっと見渡します。世の中にある全ての物で短歌を作ることができます。
でも、自由すぎると逆に返って難しいですよね。そこで、よく短歌を作るときによく選ばれる題材の例をいくつか挙げてみます。
短歌を作るテーマはよく選ばれる題材から選ぼう
- 恋の歌
- 悩みについて
- 家族について
- 日常生活で見付けた面白いこと
- 季節に関係する歌
私、短歌を詠み合う専用のアプリ「うたよみん」というのをスマホに入れて、たまに短歌を作ったり、他の方の短歌を読ませてもらって短歌の作り方を学んでいます。そのアプリに掲載されている短歌を見てみると、以上の5つ題材が多くなっています。
一番多いのは、だんぜん恋の歌ですね。恋の悩みはいくつになっても尽きないものです。結婚後の方は、子育ての喜びや旦那さんの面白い様子についての感想など、家族について感じたことで短歌を作る方が多いです。
ここが、短歌と俳句の作り方の違いとも言えますね。俳句より下の句「7、7」が長い分、自分の感じたこと、つまり感情や気持ちを込めやすくなっています。
短歌の作り方のコツとして、題材選びに迷ったときは、恋する気持ちや人生の悩みなど、自分が抱えている気持ちの中から探すとよいですよ。
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短歌の作り方のコツ②文字数について
- 5、7、5、7、7の合計31文字が基本
- 31文字以内に収まっていれば57577を多少崩すのもあり
短歌は別名みそひともじと呼ばれます。文字数が31文字と一般的には広まっていますが、正確には音数が31音です。ですから「ちゃ」などの小さい「ゃ」が付く音などは1音として数えられますので言葉を選ぶときには注意してください。
5、7、5、7、7が基本ですがうまくつながっていれば57757なんていうのもありです。しかし、基本的には七五調(5音と7音を基本とする言い回し)を崩さないほうが音のリズムが整っていていいですよ。
短歌の作り方のうち、文字数の数え方について詳しく知りたい方は、関連記事がありますのでどうぞご覧ください。
次のコーナーでは短歌を作るときの言葉選びのコツをご紹介していきます。この5音と7音の言葉になるように注意して言葉を選んでいくと、短歌作りがスムーズに進みますので、頭の片隅にでもちょっと覚えておいてください。
短歌の作り方のコツ③言葉選び
では、いよいよ題材が決まったとして、短歌を作り始めてみたいと思います。題材の例は一番人気の「恋」にしますね。なんだかドキドキしますね(笑)
題材を決めただけで、頭の中で想像して言葉を選ぶのは、結構難しいです。なんとなく選んでしまうと、よくある表現になってしまうことが多いのです。
短歌に使う言葉の候補は多いに越したことはないですから、次は短歌に使う言葉の探し方を紹介します。
言葉マップを作って短歌に使う言葉を探す
まずは、筆記用具を用意してください。書いたことを消せないように、ボールペンとかの方がおすすめです。書いてみて「う~ん、いまいち」と思ったことでも、後で「これは別の方法で使える!」ということが結構あります。
基本、書いたことは消しません。それでは、いったい何を書くのかというと、そちらは次の図を見てください。仮に「言葉マップ」とでも名付けておきましょう。ちなみに正式名称はウェビングマップというそうです。
言葉マップの作り方は次の以下の通りです。
- 中心に思い付いた題材を一言書く。
- その周りに思い付いたことを、つなげて書いていく。
- そこからまた思い付いたことをつなげて広げていく。
- 思い付いたら関係無さそうでも迷わず書く。
- 枝分かれも使って、関連付けながら言葉をマップをバランスよく広げる。
最初に選んだ中心の言葉は今回は「恋」にしてみました。お手本用の画像なのでワードで作成しましたが、みなさんはもちろん手書きでOKです。
こうしていくと、「恋」から連想する言葉が、どんどん出てくると思います。この言葉マップの作り方のポイントは、「思い付いたら迷わず書く」というところです。「これちょっと違うかな…?」などと思っても、とにかく書いていきます。
一見テーマとは関係なさそうな言葉は後から効いてきます。テーマに関係のある言葉だけで短歌を作ると面白味がないよくある短歌になりますが、関係のない言葉が入ると、変化がついて短歌に味が出てきます。
あと、出来る限りたくさん書いておくと、後から言葉を選ぶときに楽になりますよ。また、先ほどの話とはちょっと矛盾しますが、 枝分かれを上手に使って言葉マップを作っていくと、関連性の高い言葉が多くなり、言葉を組み合わせるときに楽になります。
では、実際にこの言葉マップを使って短歌を作ってみますね。
交差点 信号全て 青色に
会いに行きなと 押された背中
ちょっと若返ったつもりで作ってみました。なんというか…ちょっと恥ずかしいですね(;^_^A
でも、「恋」という言葉は使わずに片思いの短歌、もしくは恋の迷いみたいな気持ちは出せたと思います。交差点の信号が全て青になることはあり得ないので、奇跡的な出会いのイメージも載せたつもりです。短歌の出来が良いかどうかは話題にしないことにしておきます(笑)
あと、短歌は基本的には縦書きです。ブログの書式の関係上横書きになっていますが、ご了承ください。
テーマにしたい言葉は出来るだけ使わない
このように、短歌の作り方のコツの1つに、この実際のテーマにしたい言葉は出来るだけ使わないというのがあります。このコツは短歌の上手な作り方では一番大事なコツになります。
恋の短歌を作りたいなら「恋」という言葉は使わないで恋を表現するということです。ストレートにテーマの言葉を使ってしまうと、小学生が作った短歌みたいになってしまうのです。
言葉マップを活用した短歌の作り方のまとめ
- 言葉が思い付かなくなったときに言葉マップを見直す。
- いい言葉が無かったらさらに言葉マップを広げていく。
- 一見テーマと関係のない言葉をわざと選んでみる。
このようにして、言葉マップを短歌作りに生かしていきます。言葉マップから言葉を拾ったり、さらに想像を広げていって別の言葉を探していくのです。そうすると「使いたい言葉が見つからない」とか「イメージが広がらない」と困ることが大変少なくなるはずです。
言葉マップを使って短歌を作れるようになってきたら、思い付いた題材からいきなり短歌作りに突入しても大丈夫になってくると思います。言葉の連想力が付いてきたということです。慣れてきたら挑戦してみてください。
題材も言葉も選べて、ある程度組み合わせも考えられたら、短歌の作り方で次の壁になるのが文字数の調整です。オーバーしたり足りなかったりという経験は皆さんにもあるかと思います。
短歌の作り方で多くの方が頭を悩ませる文字数の調整法についての詳しく書いた記事もありますよ。
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短歌の作り方のコツ④春、夏、秋、冬など季節の短歌を作りたいとき
- 春、夏、秋、冬を中心にして言葉マップを作る。
- 季節に関係のある言葉を中心にして言葉マップを作る。
一度言葉マップの作り方を覚えてしまえば、短歌の題材を変えたい時は言葉マップの中心を変えて言葉マップを作れば、その題材に合った言葉を探すことができます。
例えば春を言葉マップの中心にして言葉マップを作れば、春に関係のある言葉をたくさん短歌作りに使う言葉の候補として考えることができるというわけです。
さらにレベルアップした春の短歌を作りたいのであれば、「たんぽぽ」「桜」「入学式」など、春に関係のある言葉を言葉マップの中心にして言葉マップを作るといいでしょう。
そうすることで、春という言葉を使わなくても春らしい短歌を作るもとになる言葉をたくさん探すことができます。夏や秋、冬でも同じように使えますね。
短歌の作り方のコツ⑤言葉が思い付かなくて困ったとき~言葉マップと画像検索を併用する
言葉マップを作っているときに、どうしても言葉が思い付かなくて困ってしまったときの対処法もお伝えしておきます。
結論から言いますと、言葉マップとGoogleなどの検索エンジンの画像検索を併用するのです。言葉マップと画像検索を併用した短歌の作り方の手順は次のような感じになります。
- 言葉マップを作る。
- その言葉マップを基に短歌を作り始める。
- 言葉が足りなくて更に言葉マップを拡大したい。
- しかし、言葉が思い付かなくて困る。
- Googleなどの検索エンジンの画像検索で言葉マップの中心の言葉を検索をする。
- その画像を見ながら思い付いた言葉を言葉マップに追加していく。
- 言葉マップに追加された言葉を使って短歌を仕上げる。
以上のような例をご紹介しましたが、言葉マップ作りに不安がある方は、言葉マップを作るときに最初から画像検索も併用していいと思います。
例えば先ほどの季節の短歌を作りたいときに、冬という言葉で画像検索をかけてみますね。普通に「冬」で検索をかけて、「画像」というタブをタップやクリックすると画像検索になりす。「冬」で画像検索をすると次のような画像一覧が表示されます。
画像検索をすると、冬のイメージにぴったりの画像がたくさん出てきました。この画像を見ながら言葉マップを作ると、何も見ないで言葉マップを作るよりかなり言葉が思い付きやすいのではないでしょうか。
冬だけでなく「春」「夏」「秋」などイメージを画像にしやすい題材の短歌を作りたい時に使いやすい方法です。
ただし「愛」とか「恋」とか抽象的なものがテーマの場合は、画像検索を利用した言葉マップ作りは少々難しくなります。抽象的な言葉で検索をかけた場合、具体的にイメージしやすい画像が出てきにくいのです。抽象的な言葉を検索にかけると、出てくる画像も抽象的になるということです。
このあたりの画像検索の使い方はちょっと気を付けてください。
例えば「恋」で画像検索をかけると、次のような画面になります。
こんな感じで「恋」をテーマにした書籍などの表紙ずらっと並んでしまって短歌を作るにはちょっと使いにくいです。そこで「恋」をもうちょっと具体的にして「恋人との別れ」などとして画像検索をしてみます。
検索の言葉が具体的になったので、画像検索も「恋人との別れ」を想像させるようなシーンの写真がほとんどになりました。こちらのほうが参考にする画像が具体的で、短歌を作るときに使いやすいと思います。
さらに具体的になるように「空港での恋人との再会」や「海岸でデート」など実際の場面や場所を検索ワードにすると、もっと短歌の作りやすい写真やイラストなどが出てきます。
このように、抽象的なものをテーマにする場合は、具体的な場面を想定して画像検索をかけると短歌の作り方に生かしやすくなりますよ。
短歌の作り方のコツ⑥書いて考える
- いい言葉を思い付いたら必ずメモを書く
- いい言葉や言い回しを思い付いたときもメモを書く
- 使えないかなと思っても必ずメモを書く
- メモをとっておくと後からそれを使って言葉マップを作れる
- メモ帳とペンを持ち歩く。
- スマホにメモをするのもいい。
また、短歌は書いて考えるのが基本だと思います。書くことのよいところは、視覚化されるところ、つまり目に見えるようになることです。また、残って消えないというのも大事です。いい言葉や言い回しを思い付いたら必ずメモを書いて残しておきましょう。
自分の頭の中で想像したものは、思い付いた後からどんどん消えていきます。それを後から思い出そうとしても、なかなか上手くはいきません。先ほどの言葉のマップを書いて言葉を増やす時も、実際に「5、7、5、7、7」の形にまとめていくときも絶対に書いて残していきましょう。「これはいまいちかな?」というものも、ためらわずに書いて残しておきましょう。意外と後から使えることがありますよ。
また、手を動かして書いているうちに脳が活性化されてどんどんアイディアが出てくることもあります。書かないで考えているとなかなかそういうわけにはいきません。
もちろん、最近は便利なアプリがありますから、そちらを利用するのもいいですね。先ほどからご紹介している「うたよみん」ですが、こちらは手軽にスマホで短歌づくりができていいですよ。書いて残りますし。しかし、ボツにしたのは消えてしまいますけどね。
そのようなことを考えると、短歌の作り方ではやっぱりメモ帳とペンが王道の様な気がします。「とにかくたくさん作ってみたい」というのであればアプリ、「じっくり質の高い短歌を作ってみたい」というのであれば、ノートとペンのように、ご自分の短歌の作り方に合った方法を選ぶといいでしょう。
短歌の作り方のコツ⑦必ず後から見直して推敲する
- 短歌の作り方では何度も書き直すのが大事。
- 直す前の部分も消さないで残しておく。
短歌というと平安時代の歌会のイメージが強いので、「即興で詠むのかな?」と思いがちですが、本来の短歌の作り方は書いて書いて書き直してまた書いてと、何度も練り直して完成形を目指すものです。
一度書いた短歌は後から見直して推敲することをおすすめします。数日寝かせておいて後から改めて見直すと「あ…この短歌全然だめだ…」ということもあります。
また、いきなり違う言い回しを思い付いたりするときもありますので、そういう時は書き直す前と書き直した後のどちらも残しておいて、気持ちが落ち着いてからどちらがいいのか冷静になって見直しましょう。
直した直後は「こっちの方がいいな」と思っていたとしても、他の部分を直したときに「前の方がしっくりくるな」ということもよくあります。
例えば5,7,5,7,7のうち先頭の5、7を最初に直したとします。その後よりよい表現を思い付いて5,7,5、7、7の後半5、7、7を直したくなったとします。その時に先頭の5,7が直す前の最初の案の方がぴったり合うということはよくあることなのです。なので直す前の案も消さないで残しておくのです。
直す前の案を残しておくことで、自分でもびっくりするような組み合わせが生まれたりすることもありますからね。
短歌が出来た直後は気持ちも高ぶっているので、いい作品が出来たように思ってしまいがちです。冷静になって後から見直したり、言葉を変えてみたりするのはとても大切なのです。作りっぱなしにしないことは、よい短歌の作り方を身に付けることにつながるのです。
短歌の作り方のまとめ
- 短歌は5、7、5、7、7の音数31音が基本形
- 短歌の題材は恋する気持ちや人生の悩みなど、自分が抱えている気持ちの中から探すとよい。
- 言葉マップを書いて、候補になる言葉をどんどん連想していく。
- 言葉選びに悩んだら、言葉マップを見直す。
- 言葉マップと画像検索の併用もよい。
- 画像検索はより具体的な場面を想定して検索するとより短歌作りに使いやすい。
- 題材と関係なさそうな言葉も比喩として使って短歌を作る。
- 良い言葉や言い回しを思い付いたらすぐにメモをする。
- 作った短歌は後で必ず見直して推敲する
さて、今回は短歌の作り方のうち、題材の選び方と言葉やイメージの広げ方のコツについてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか。
「言葉マップ」は短歌初心者のうちは短歌を作るときに本当に便利なので、ぜひ使ってみてください。
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。