天空の城ラピュタ【バルス祭してる場合じゃない!】大人になって気付く魅力

 『天空の城ラピュタ』は余計な前置きなど必要ないくらい全国民に愛されているジブリ映画の名作かと思います。1986年公開の今から31年前とかなり古い作品ではありますが、未だに数年に一度程度の頻度でTV公開されます。物語の魅力ももちろんのこと、31年前の作品とは思えない作画の素晴らしさも目を惹きますね。

 また、TV放送の時には「バルス」と2ちゃんねるやツイッターで一斉に投稿し、サーバーダウンを狙うといった「バルス祭」で全国的に盛り上がります。大人の私も思わず年齢を忘れて楽しんでしまいます。

 そこで今回は…

  • ラピュタって子供向けのジブリ映画なの?
  • ジブリ映画作品のラピュタって大人でも楽しめるのかな?
  • 大人になってから改めて分かるラピュタの魅力って何?

 などの疑問にお答えしていきます。ラピュタの魅力に改めて迫ることで、ラピュタを今まで以上に楽しんで見ていただけると嬉しいです。

 それでは、よろしくお願いします。

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ラピュタの魅力は「バルス」だけじゃない

 しかしちょっと待ってください。「バルス祭」ばかりに目を奪われがちですが、ジブリ映画の代表的な名作です。大人になってからから、改めて見直しても新しい見所の沢山ある作品だと個人的には思っています。

 そこで、今回は「バルス祭」を楽しみつつも、注目してほしい見所をご紹介していきたいと思います。大人になってから見えてくる新たなラピュタの魅力をご紹介していきますので、「バルス祭」と共に楽しんでいただければと思います。よろしくお願いします。

 

大人になってから感じるラピュタの魅力

 もちろん、子どもの頃から『天空の城ラピュタ』は大好きでした。ラピュタという空に浮かぶ不思議な城も、もちろん魅力的ですし、シータとパズーが織りなす冒険活劇も素直に楽しめたように思います。

 しかし、大人になってからラピュタを見ていると、子どもの時に見ていたのとは違う魅力が見えてきたのです。

 

ラピュタはパズーとシータの成長物語

  ラピュタには、パズーとシータの成長物語としての魅力があると思います。物語の最初では、パズーは炭鉱労働者の機械をメンテナンスするエンジニアの弟子として登場します。そこにシータが降ってくるわけです。

 ドーラ一味がシータを追って来ても、パズーとシータは炭鉱労働者たちの手助けで裏から逃がしてもらいます。物語の最初の2人はまだまだ子どもで、守ってもらう側に立っているように思います。その2人がどんどん物語の中で成長していく過程がなんだか見ていて切ないんですよね。

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パズーとシータの成長過程

夢を語るも実現は定かではないラピュタ探索

  パズーは少年らしく夢を語る男の子です。ラピュタ探索をシータの前で熱く語ります。でもその手段には明確な手掛かりはなく、飛んでいこうとしている飛行機も未完成です。未完成な飛行機はその時点でのパズーの未熟さを表しているようにも思います。

 

社会の壁に負けてトボトボ帰るパズー

 ドーラ一味の手から何とか逃れますが、皆さんご存知の通りムスカ率いる軍に二人は捕まってしまいます。ムスカから金貨を渡されてトボトボと帰るパズーの後ろ姿は何だか切ないですね。

 自分の力ではどうにもできない社会の壁に負けてしまった少年は、力なく自分の家に帰ります。シータを諦める手切れ金のような形で渡された金貨を捨てることが出来ないところにも、パズーの抱える現実を見るようです。

 

奪われたシータを取り戻す決意をするパズー

  そんなパズーの家にドーラ一味が既に陣取っています。ドーラ婆さんに一喝されてシータを助けに行く決意をするパズーですが、今のパズーにはまだその力はありません。そのあたりをしっかりと自覚しているところは、さすが物語の主人公だなと思います。ドーラ婆さんのシータを自分の側に引き寄せておきたい思惑と、パズーのシータを助けたい気持ちが一致することでお互い手を結んでシータ奪還作戦を決行するのです。

 このあたりから、パズーがただの夢見る少年ではなく、どんどんとたくましくなっていきます。

 

シータを見事奪還するパズー

  「この作品の一番のクライマックスはラストシーンではない」と個人的には考えています。では、一番のクライマックスはどこなのかというと、このパズーがシータをムスカの地上要塞から助け出す瞬間だと思っています。ドーラ婆さんの操縦するなんだか虫みたいな飛行機で、シータを抱きしめて救出する場面です。あの時のロボットさん…かわいそうに…。このシーンの後は個人的にはおまけだと思っています。

 捕らわれたシータを助け出し、二人の気持ちがしっかりと結ばれたのがここだと思うので、恋愛ドラマ的にみるとここが一番盛り上がって見えるのでしょうね。私、恋愛ドラマ好きなのです。

 でも、ここでシータを助けることが出来たのはドーラ一味の協力があってのことなのは、皆さんもよくお分かりだと思います。まだまだパズーは成長していきます。

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単身シータを助けに向かうパズー

 いよいよラピュタに乗り込むわけなのですが、パズーとシータが見張り台でした会話にもパズーの成長が感じられます。パズーのせりふ「だって今逃げ出したら、ずっと追われることになっちゃうもん。」に覚悟を決めたパズーの心境を感じます。

   やがてゴリアテの砲撃によりパズーとシータが乗っていたタコのワイヤーがちぎれてしまい、二人だけとなります。ここからは誰も力を貸してはくれません。

 パズーとシータはムスカに捕まったドーラ一味を助けようとしますが、シータはムスカに捕まってしまいます。ドーラ一味の縄をこっそり切った後は単身シータ救出へ乗り込むのです。

 パズーの頭の中にはドーラ婆さんに助けを求めるなんて考えは微塵もありません。ドーラ婆さんがその様子に思わず感心するほどです。

 

ラピュタと運命を共にする決意をする二人

 やがて、パズーはシータとムスカの元へたどり着きます。このときのシーターとパズーを見ていると、「こんな小さいのに偉いな」と思って泣けてきちゃうんですよね。

 特にみんなの好きな「バルス」のシーン。ここ、サーバーダウンさせたりして遊んでいる場合じゃないですよ!「バルス直前のパズーのせりふが泣けます。「おばあさんたちの縄は切ったよ」です。

 つまり、みんなは助け、自分たちは滅びの言葉を言って死ぬ覚悟なんですよね。そのせりふを聞いて頷いて抱き着くシータ。こんな少年少女に死ぬ覚悟なんてさせちゃだめですよ。ムスカを本気で心底憎みました。

 子どもの頃は、冒険活劇的な視点で見て楽しんでいましたが、大人になってから見ると、なんだか少年少女の成長物語に見えて、思わず涙しちゃいます。子どものころ見ていたのとは違う魅力が何度見ても出てくるのはやっぱり名作の証拠ですね。

 

 さて、今日は『天空の城ラピュタ』の魅力について語ってみましたが、いかがでしたでしょうか?今頃はサーバーダウンしているのかな?

 個人的には自分のiPhoneに例の曲「るるる~るる~る~る~」を入れてありますし、飛行石の模型も持ち歩いています。(もちろん光るやつ)

 いつでもバルスごっこできる状態の自分なので、他人様に「バルス祭りしてる場合じゃないよ!」なんて言える資格は本当はないのですけど、このブログが『天空の城ラピュタ』の魅力を改めて感じていただけるきっかけになれば嬉しいです。

 それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。「バルス!」

 

 

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