『信じる』合唱曲【歌い方のコツ徹底解説!】信じる決意を歌いきれ!

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 元合唱部のあんがお送りする合唱曲シリーズ記事です。今回は中学校の合唱曲として人気の高い「信じる」の1曲のみを徹底解説していきます!

  • 合唱曲の「信じる」とはどんな合唱曲なの?
  • 合唱コンクールで「信じる」を歌うんだけど、合唱のコツやポイントは?
  • 「信じる」を合唱コンクールで歌って金賞を取りたい!
  • 合唱曲の「信じる」の合唱指導のコツやポイントを知りたい!

 「信じる」という合唱曲は難しいのでこんな悩みがきっとあると思います。それを解決つできるように記事をまとめました。合唱コンクールや卒業式などに向けての練習の参考にしてください。

 「信じる」の合唱のコツやポイントをしっかりとマスターして、合唱コンクールや卒業式で完全燃焼してください!絶対に良い思い出になりますよ!

    それでは、よろしくお願いします!

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合唱曲「信じる」の概要

  • 作詞:谷川俊太郎
  • 作曲:松下耕
  • 2004年度(平成16年度)第71回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲
  • 曲調の変化が大きい
  • 合唱形式:混声三部合唱版、女声三部合唱版、男声合唱版、オーケストラ版(混声四部合唱)が存在

 合唱曲「信じる」は、詩人として有名な谷川俊太郎さんの作詞です。作曲は合唱曲作曲家として大変有名な松下耕さんの作曲になっています。松下耕さんの合唱曲は校外合唱コンクールの自由曲に選ばれることも多いですね。私の大好きな合唱曲「ヒカリ」の作曲家でもあります。

 話を戻しまして、合唱曲「信じる」の一つ一つの旋律はそれほど奇をてらったものではありません。しかし、曲調が大きく変わるポイントが多いという特徴をもつ合唱曲となっています。全く別の曲を組み合わせて1つの合唱曲にしているようなイメージです。曲調の変化に対応していくのが一番の課題となるでしょう。

 テンポは全体的にゆったりしていてリズムもそれほど難しくはありません。その分ハーモニーとボリュームコントロールによるメリハリ付けの勝負になりますね。

 合唱曲「信じる」の歌詞は、自分を信じることから他人を信じること、世界を信じることへと曲が進むごとにスケールアップしていきます。大きな世界観を表現できるよう、優しい曲調の部分は伸びやかに歌えるようにしたいです。

 合唱形式はNコン版の混声三部、女性三部の他に、多彩な編成版が編曲されました。非常に愛され続けている合唱曲の名曲と言えます。

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合唱曲「信じる」の歌い方のコツとポイント

 それでは、いよいよ合唱曲「信じる」の歌い方のコツとポイントについて解説していきます!曲調変化が激しく、繰り返しも少ない合唱曲なのでAメロ、Bメロ、サビという区別がしにくく、サビがどこかも分かりにくいですが、解説の都合上使わせていただきます。ご了承ください。

 

「信じる」前奏~Aメロのコツとポイント

 どこかで聴いたことのあるような、馴染みやすい穏やかな旋律の前奏で曲が始まります。まずはゆったりとした前奏に心を寄せて、自分の気持ちも落ち着けましょう。合唱は自分の心がダイレクトに映し出されます。穏やかなAメロに向けて心もゆったりと構えましょう。

 Aメロは「笑うときには大口をあけて」という歌詞から始まりますが、2分音符や付点2分音符など、伸ばす音が多い旋律になっています。穏やかな曲調に合うよう、この伸ばす音をしっかりと伸ばし切ってください。そのためにはブレス(息継ぎ)をきっちり取っておくのが大切です。また「大口をあけて」となっていますが、「を」はほとんど発音しないのがポイントになります。

 「自分にうそがつけない私」からはソプラノ主旋律で軽く掛け合いも入ります。リズムはそれほど難しくないと思います。ゆったりとした気持ちを保ったまま、伸びやかに歌いましょう。声量は大きくなりすぎないように注意してください。

 「信じることに理由はいらない」の1回目の繰り返しは声量を上げて、2回目の繰り返しの「理由はいらない」の部分はボリュームを抑えてやさしく歌いましょう。最後の伸ばす「い」を全音符の4拍分をしっかり伸ばし切るのがポイントです。

 

「信じる」Bメロのコツとポイント

  「地雷をふんで 足をなくした」の部分からですが、ややテンポが上がります。また、曲調も緊迫感のある感じに変化します。掛け合いが聴かせどころとなる部分です。少しずつテンポを速くしていってもタイミングをずらさずに掛け合いができるようにしましょう。旋律も細かく速いので発声を明瞭にハキハキと歌うのがコツです。ボリュームもテンポが速くなるにつれてクレッシェンド(だんだん大きく)していきます。

 男声パートが女声パートを追いかけていきますが、テンポを上げながら掛け合いをするので、女声パートを待ってから男声パートが歌い出す感じだともたついてしまいます。男声パートは女声パートだけでなく、拍の流れやピアノ伴奏なども手掛かりにしてタイミングをとるようにしましょう。指揮者も男声パートの出だしを確実に指示できるようにしましょう。掛け合い部分は指揮者の腕の見せ所になりますよ。

 「子どもの写真」の部分は女声パートと男声パートのタイミングがちょっとだけ違いますので、ズレやすくなります。タイミングがズレているようで合っているというように歌わなければならない部分です。各パート練習で重点的に確認し、全体で合わせる前に自分のパートだけで正確なリズムを刻めるようにしておいてください。全体練習でも繰り返し確認しましょう。

 「目をそらさずに」は最大声量でしっかりと声を伸ばしていってくださいね。声を伸ばす時にはやはり直前のブレスが大切になります。ブレスを意識することは合唱曲を歌う時の基本になります。声量を上げる前にはいつでもブレスをしっかり取りましょう。

 「黙って涙を流したあなた」からの部分は声量は大きめにして迫力を出すようにしましょう。ここも細かい掛け合いですが、出だしの拍が頭を取っているので、タイミング的には聴いた感じほど難しくないと思います。

  「そんなあなたを私は信じる」の部分もクレッシェンドし、「信じる」の部分を最大声量で伸ばし続けます。伸ばす「る」は9拍です。かなり長いですから、こちらも「信じる」の直前の8分休符でしっかりブレスを取っておきましょう。

 

「信じる」Cメロのコツとポイント

  ランダムっぽいピアノ伴奏の後の「信じることで よみがえるいのち」の部分からまた曲調が変わります。この部分は声量をグッと抑えて優しく歌ってください。かなり抑えめに歌う意識でよいでしょう。ここを抑えて歌うことで後半のサビが生きてきます。大事な布石になりますよ。

 

「信じる」サビのコツのポイント

  前奏と同じフレーズのピアノの間奏が入った後「葉末の露がきらめく朝に」からの部分になります。

 ソプラノパートが主旋律をとり、男声パートが裏で違う旋律を歌います。8分音符主体の主旋律と比べて、男声パートは4分音符主体になっています。ソプラノがハキハキトと主旋律を歌うのに対して、男声パートはゆったりと歌う感じになります。この部分で合唱曲「信じる」の広大な世界観を表現するのに男声パートの存在が重要になってきます。

 合唱の解説をしていていつも思うのですけど、名曲と言われる合唱曲ほど男声パートが重要な位置を占めることが多いです。この「信じる」という合唱曲も、その例の通りになっています。男声パートは主旋律と全く違う旋律ですが、4分音符主体なのでそれほど難しい旋律ではありません。パート練習をしっかり行っていれば大丈夫だと思います。この部分には男性パートが主旋律を取る部分もあります。男子のみなさんはここが勝負どころと心を決めて気合い入れてくださいね!

 サビ繰り返し2回目の「そんな世界を」の部分は各パートのタイミングをしっかり揃えて一緒に歌い、声量も上げて盛り上げてください。

 

「信じる」大サビのコツとポイント

 「信じることは生きる源」の部分も声量勝負です。曲最後のフォルテシモが待っていますから、そこへ向かってクレッシェンドしていき、しっかり見せ場を決めましょう!

 男子が「ラララ」と入ってきたときに、ソプラノとアルト「みなもと~」と伸ばす部分があります。ここは楽譜の指定は6拍伸ばすことになっていますが、気持ち1拍分プラスぐらいで伸ばした方が感動的に仕上がります。ブレスをしっかりとって思いっきり音を伸ばしましょう。

  「ラララ」が終わった後は「私は信じる」の「る」を8拍伸ばして終了です。しかもフェルマータ付きですから実質14拍ぐらい伸ばすことになります。14拍は長いですよ!しかも抑えた声量で伸ばすので普通の声量で伸ばすよりも難易度は高いです。でもここは14拍伸ばし切って、聴衆をびっくりさせて終わりたいですね。14拍綺麗に伸ばせるだけでも物凄い見せ場になること間違いなしです!

 伸ばす音をしっかりと伸ばし切ることも合唱曲を歌う時の基本になりますので、こちらもいつも意識するようにしてください。

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合唱曲「信じる」ピアノ伴奏のコツとポイント

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  合唱曲「信じる」のピアノ伴奏のコツとポイントですが、基本的には難易度はあまり高くないと思います。全体的にはダンパーペダルを上手に使ってゆったり伸びやかに弾きましょう。

 1つ目のポイントになるのは、曲調変化のときに出てくるランダムっぽいフレーズの部分です。手数も多く速いフレーズが所々に出てきますので、その部分を重点的に練習しましょう。

 2つ目のポイントになるのはボリュームコントロールです。合唱のクレッシェンドとデクレッシェンドに合わせてボリュームコントロールをすることが大事なコツです。特に大サビの部分は4分打ちが基本ですが、タッチはしっかりと強めにして合唱の盛り上がりに合わせましょう。

 優しい部分と強い部分のメリハリをしっかりつけることが重要になります。

 

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 さて、今回は人気の高い合唱曲「信じる」について徹底解説してきましたがいかがでしたでしょうか。強調変化の多い合唱曲なので、マスターすれば聴き手の心を飽きさせることなく、つかみ続けられる曲だと思います。是非完全マスターして合唱コンクール完全燃焼しちゃってください!

 それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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