こんにちは。あんです。フィギュアスケートおたく歴15年のあんがお送りする、フュギュアシリーズ記事です。今回は日本女子フュギュアスケートエースの宮原知子選手のグランプリファイナル名古屋大会のフリースケーティングの結果分析をしていきたいと思います。それと同時に、平昌オリンピック代表選考のお話も少ししていきますね。
前回のグランプリシリーズスケートアメリカでは見事に優勝し、怪我からのエースの復活を印象付けました。日本女子フィギアエースの復活は嬉しい限りです!
今回のグランプリファナイル出場は、ロシアのメドベージェワ選手の欠場による繰り上げ出場となり、急遽決まった試合でしたが、どのような活躍だったのでしょうか。
それでは、今日もよろしくお願いします。
ショートプログラム 点数の結果と分析
先日記事を書きましたので、詳細はこちらをご覧ください。
簡単にまとめます。
- GPファイナルSP 技術点:39.39 演技構成点:35.22 合計:74.61
- ショートプログラム3位
1位のケイトリン・オズモンド選手とはわずか2.5点差ほどです!逆転は出来たのでしょうか?さっそく結果の分析をしていきます。
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フリースケーティング 点数の結果と分析
- GPファイナルFS 技術点:67.00 演技構成点:71.88 合計:138.88
- 最終結果 第5位 SP:74.61 FS:138.88 総合:213.49
惜しくも、前回のスケートアメリカと比べると、フリースケーティングは5点ほど下がっています。そのあたりの要因も考えてみたいと思います。
技術点の分析
技術点とはジャンプやスピン、ステップなどそれぞれの技に付く点数です。難易度により基礎点があります。その基礎点に出来栄えで加点や減点がされます。
宮原知子選手のグランプリファイナル、フリースケーティングの技術点は67.00でした。技術点で5点前回のスケートアメリカより下がっていますね。
まず、冒頭の3回転ループですが、こちらは大変綺麗に決まったように思います。着氷後の動き出しも早いのが晴らしいです。
2本目は3回転ルッツ→3回転トウループのコンビネーションジャンプを跳びました。最初のルッツがやや回転不足ぎりぎりぐらいだと思います。3本目の3回転フリップも回転がぎりぎりでしたね。ちょっと跳び急いでためが少なくなり、高さを稼げていない感じがします。この辺りで減点されているのではないでしょうか。
その後のスピンは足替えで逆回転もあり、加点となっていると思います。ステップも回転系のものはジャンプと反対に回れていていいですね。意外と逆回転が綺麗に出来る選手は少ないので、この辺りは宮原選手の武器ですね。
後半の基礎点が1.1倍になる部分では大技の3回転ルッツ→2回転トウループ→2回転ループを見事に決めました。動き出しも素早くすぐに演技に入れていて素晴らしいです。
その後のダブルアクセル→3回転トウループもきれいに決まりましたね。
単独の3回転サルコウも見事に決めました。演技の流れの中で自然に跳んでいて加点要素が高いと思います。ラストのダブルアクセルには余裕も感じられました。
演技の最後を飾るのはレイバックスピン→ビールマンスピンです。ビールマンスピンに態勢が上方に移行しても速度が全く落ちないのが見事です。むしろ加速しているように見えるくらいです。何度も言っていますが、個人的にはレイバックスピンは宮原選手が世界一!だと思います。
演技構成点の分析
演技構成点は、大まかに言うと表現力に付けられる点数です。審判5人がそれぞれジャッジし、点数が決まります。審判1人1項目担当で10点満点で点数を付け、その合計に係数がかけられて点数が決まります。男子フリーの係数は1.60なので、ショートの演技構成点の満点は80点ですね。
グランプリファイナル、フリースケーティングの宮原選手の演技構成点は71.88でした。前回のスケートアメリカを0.8上回る点数です。宮原選手の特徴として身のこなしや曲の解釈で点数が高い傾向にあります。ジャンプ直後の動き出しが早いことや、曲調に合わせた振付が出来ていることが武器になっているのでしょう。審判1人当たり9点以上で72点が付きますので、十分素晴らしいレベルだと思います。
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最終結果!
- アリーナ・ザギトワ SP:76.27 FS:147.03 総合:223.30
- マリア・ソツコワ SP:74.00 FS:142.28 総合:216.28
- ケイトリン・オズモンド SP:77.04 FS:138.12 総合:215.16
- カロリーナ・コストナー SP:72.82 FS:141.83 総合:214.65
- 宮原知子 SP:74.61 FS:138.88 総合:213.49
- 樋口新葉 SP:73.26 FS:128.85 総合:202.11
残念ながら技術点での減点が響いて、表彰台入りとはなりませんでしたが、突然の出場ということと、宮原選手が復帰3戦目であること、現在の目標はオリンピック代表選考のが第1であることを考えると、十分素晴らしい成績だと思います。
15歳初出場でパーソナルベストを更新して優勝したザギトワ選手恐るべし!強豪ロシア勢とどう戦うかがオリンピックでのポイントになりそうですね。
平昌オリンピック代表予想!
それでは、宮原知子選手のオリンピック代表選考の可能性を考えてみたいと思います。GPファイナル終了後の今シーズンの有力選手のベストスコアを見てみましょう。
- 宮原知子選手(GPF)SP:70.72 FS:143.31 総合:214.03
- 樋口新葉選手(中国大会)SP:70.53 FS:141.99 総合:212.52
- 坂本花織選手(アメリカ大会)SP:69.40 FS:141.19 総合:210.59
- 三原舞依選手(中国大会)SP:66.90 FS:139.17 総合:206.07
- 本田真凜選手(中国大会)SP:66.90 FS:131.42 総合:198.32
- 本郷理華選手(NHK杯)SP:65.83 FS:122.00 総合:187.83
ご覧のように宮原知子選手がトップです。オリンピックの選考基準は以前も触れましたが、簡単にご説明します。
平昌オリンピック代表選考の主戦場は全日本選手権です。
日本女子フィギアスケートの代表枠は2名となっています。全日本選手権優勝者がほぼ確定的に選ばれます。2位以下はグランプリファイナル進出者の日本人上位2名から選ばれる可能性が高くなります。その他ワールドランキングやシーズンベストスコアなどが考慮されます。
宮原選手は全日本選手権1位ならもちろんのこと、2位または3位でも選考の可能性がかなり高いでしょう。シーズンスコアも1位ですし、グランプリファイナルでの成績も日本人トップです。
次に候補に挙がるのが樋口新葉選手だと思います。しかし、樋口新葉選手が全日本選手権で表彰台を逃した場合、かなりの混戦になりますね。スケートアメリカで大躍進した坂本花織選手がスコアで3位に付けていますので、坂本花織選手にも可能性は残されています。坂本花織選手が全日本選手権でどのような活躍をするのかが、かなりのポイントになってくると思います。
三原舞依選手、本田真凜選手、本郷理華選手は全日本優勝しか平昌オリンピック代表の道は残されていません。激戦のオリンピック代表争いになる可能性が高そうです。各選手の奮闘が楽しみです! これほどの激戦を見られるのは近年まれだと思います。全日本選手権も楽しみですね。
さて、今回は宮原知子選手のグランプリファナイル2017名古屋大会のフリースケーティングの結果分析と、平昌オリンピック代表選出の可能性などについて書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
日本女子フィギアのエース復活に拍手を送るとともに、全日本選手権を首を長くして待つことにします。全日本選手権は12月20日からです!
それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。
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