本田真凜はオリンピック代表になれる?~GPシリーズカナダSP結果分析

 フィギュアスケートおたく歴15年のあんがお送りする、フュギュアシリーズ記事です。今回は女子フュギュア界期待の本田真凜選手のグランプリシリーズ2017カナダ大会のショートプログラムの結果分析をしていきたいと思います。今シーズンのグランプリシリーズからシニアデビューとなった本田真凜選手(16)ですが、果たして平昌オリンピックの代表枠に入ることはできるのでしょうか?

 実力もさることながら、真凜ちゃんってかわいいですよね。日本女子のエースまで成長できれば、スター選手間違いなしだと思います。そんな期待を込めて記事も書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

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日刊スポーツ

 

オリンピック女子フィギュア代表枠と選考基準

 女子シングルオリンピック選考基準2017

①全日本選手権大会優勝者を選考する。
②以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して、①で選考された選手を含め2名
に達するまで選考する。
A) 全日本選手権大会2位、3位の選手
B) ISU グランプリファイナル出場者上位2名
C) 全日本選手権大会終了時点での ISU ワールドスタンディング上位3名
D) 全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンワールドランキング上位3名
E) 全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンベストスコア上位3名

引用:日本スケート連盟

 

  ご覧のように、今回のグランプリシリーズもオリンピック代表選考の場を兼ねています。グランプリシリーズに勝ち残れれば上の大会のグランプリファイナルに行けるという仕組みになっています。GPファイナルで選考対象となるには大会結果が日本人の中の上位2名に入らなければなりません。

 全日本選手権優勝者は、ほぼ無条件で選ばれます。しかし、全日本優勝のみを目指すと、一発勝負になってしまいます。

 それまでのグランプリシリーズとグランプリファイナルで好成績を残すとともに、ランキングやスコアのシーズンベストを上げておき、出来る限り選考条件に多く引っかかることが重要になってくるかと思います。

 

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ショートプログラムの点数分析

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毎日新聞

  • 技術点:24.77 演技構成点:28.83  合計:52.60

 前回の記事でも、少し触れましたが、プログラムに詰め込める要素と、ショートプログラム約3分、フリースケーティング約5分という時間の関係で、フリーの点数はショートの2倍弱になることが多いです。

 このまま単純に考えると、最終結果は160点と予想できますが、普段のフリーの点数が130点台ですので、フリーでつまづかなければ、最終結果は180点前後までは伸ばせそうです。

   また、今シーズンのショートの点数はISUチャレンジャーシリーズ USインターナショナルクラシックで66.90を出しています。

 本来であればショートとフリー合わせて190~200点代が狙える選手と考えていいでしょう。かなり不本意な結果であったことは間違いないと思います。

 

技術点分析

 技術点とはジャンプやスピン、ステップなどそれぞれの技に付く点数です。難易度により基礎点があります。その基礎点に出来栄えで加点や原点がされます。

 本田真凜選手の今回の技術点は24.77でした。プログラム冒頭のジャンプ、3回転ルッツ→3回転トウループのコンビネーションは難しいほうのルッツは決めましたが、トウループの着氷で転倒がありました。

 前半に持ってきたステップでも、態勢を低くするところで膝をついてバランスを崩しているように見えます。

 点数が1.1倍になる後半にもってきた一本物の3回転ループは綺麗に入ったと思いまが、最後のダブルアクセルはシングルアクセルになってしまいました。ダブルアクセルとシングルアクセルは基礎点が3.3と1.1と2点以上も違います。出来栄えでの加点最大+3点を考えると、ここでかなりの減点をしていまいました。

 ジャンプの要素でかなりの失敗が目立ちます。

 

演技構成点の分析

 演技構成点は演技全体に付けられる点数です。大まかに言うと表現力を評価します。審判5人がそれぞれジャッジし、点数が決まります。 

 今回の本田真凜選手の演技構成点は28.83でした。本来であれば演技構成点30点以上は出せる選手でしょう。身体や関節の柔軟性は高いと思いますので、もっとエッジの切り返しも深くして、得点を上げることはできると思います。

 グランプリシリーズデビューということと、冒頭のコンビネーションの失敗からか、ちょっと演技が固くなっていたのかもしれません。

 また、今回のプログラム曲の「The Giving」は、今シーズン途中で変更されたものです。曲の変更があったということはプログラム内容も変更している可能性が高いですよね。オリンピックシーズンは完成度を上げるため、昨シーズンの改造プログラムで臨むことが多いのですが、急遽変更のプログラムということもあり、完成度もまだまだという可能性が高いです。

 

ライバルとなる選手の動向

 前回のロシア大会には樋口新葉選手と坂本花織選手が出場しています。また今回のカナダ大会には本郷理華選手も出場しています。3人の点数と今回の本田真凜選手のショートの点数を比べてみたいと思います。

  • 樋口新葉 技術点:36.26 演技構成点:33.34 合計:69.60
  • 坂本花織 技術点:38.59 演技構成点:30.29 合計:68.88
  • 本郷理華 技術点:32.27 演技構成点:29.33 合計:61.60
  • 本田真凜 技術点:24.77 演技構成点:28.83 合計:52.60

  こうして見てみると、ライバルたちからかなり遅れを取った感じはありますね。今後の大会には、三原舞依選手や宮原知子選手、白岩優奈も出場します。こうしてみると、2名となるオリンピック代表枠の争いはかなり熾烈ですね。今後のプログラム熟成が進んでの巻き返しに期待したいところです。

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本田真凜がオリンピックに出場するために必要なこと

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 日本経済新聞

  今回の失敗は本田真凜選手にとってもかなりショックだったように思います。点数発表を聞いている表情もかなり固かったです。グランプリシリーズシニアデビューの洗礼を受けた形になりました。練習があまり好きではないと言われる本田真凜選手ですが、かなり本気で巻き返しを図るのではないでしょうか。

 現在の女子フィギュアで一番難しいとされる、3回転ルッツ→3回転トウループのコンビネーションに挑戦したり、基礎点が1.1倍になる後半に3回転ループとダブルアクセルをもってきたのは評価できると思います。プログラムの難易度を上げて技術点の底上げを目指した姿勢はとてもいいと思います。練習を更に積んでプログラムの完成度を高めれば、昨シーズンのショートのベスト68.35を越えらる可能性は十分にあります。シーズン後半の巻き返しに期待しましょう。

 ただし、本田真凜選手のグランプリシリーズ、次の出場はなんと次回の中国大会です。中国大会は2017年11月3日とあまり日がありません。約1週間でどこまでプログラムの完成度を上げられるか、正念場になりますね。

 

 さて、今回はフィギュアスケートグランプリシリーズカナダ大会での本田真凜選手のショートプログラムを分析して、平昌オリンピック出場の可能性について考えてみましたが、いかがでしたでしょうか。後半の頑張りに期待というところかと思います。

 また、フリーで出来る限りショートの失敗を取り返してくれるといいですね。

 それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

 

 

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