みなさん、こんにちは。あんです。今回は先日2017年10月20日(金)~22日(日)で行われた、フィギュアスケートグランプリシリーズ2017ロシア大会について書いてみたいと思います。あんは実はフィギュアスケートが大好きです。はっきり言ってフィギュアスケートオタクです。あんはいろんなオタクです。もちろん羽生結弦ファンです!観戦歴は15年くらいになります。一応ジャンプの区別も付けられます。テレビを見ながら「4回転サルコウ!」とか、解説の人と一緒に叫ぶのが趣味です!
ジャンプの種類の区別は踏切軸足が左右のどちらかかと、つま先(トウ)による蹴りがあるかないかが基本になるのですけど、その話はまた別の機会に譲るとして、グランプリシリーズ2017ロシア大会の羽生結弦選手の結果とそこから見えてくるオリンピック2連覇への課題について語ってみたいと思います!
GPシリーズロシア大会は羽生結弦とネイサン・チェンの一騎打ち!
今回のグランプリシリーズロシア大会の男子は羽生結弦とネイサン・チェンの一騎打ち状態でしたね。ショートプログラムの点数を見ても90点代以上はこの二人だけです。参加選手の顔ぶれを見ても、男子フィギュアスケートで勝つために必要な4回転ジャンプを数種類、確実に跳べるのもほぼこの二人、という状態だったと思います。
一騎打ちだなんて…痺れちゃいますね♪
羽生結弦の4回転とネイサン・チェンの4回転
羽生結弦は、昨シーズンまで、4回転トウーループと4回転サルコウ、4回転ループで主に攻めていましたが、これに今シーズンから4回転ルッツを加えてきました。
難易度は4回転ルッツがダントツで難しいジャンプです。4回転を跳べる選手にとっては、4回転トウループは跳べて当たり前のジャンプになりつつあります。男子でトップ争いをする選手は4回転トウループは普通に跳べます。トウループは跳べないと話にならないくらいです。
一方、ネイサン・チェンは4回転ジャンプの全てを跳ぶことが出来ます。難易度順に並べると、トゥループ→サルコウ→ループ→フリップ→ルッツとなります。今シーズンから4回転ループを加えてきたのです。地球上で全ての4回転ジャンプを確実に跳べる選手はネイサン・チェンただ1人です。
しかも、ネイサン・チェンは一番難しい4回転ルッツに3回転トウループを連続で付けてコンビネーションにして跳ぶことが出来ます。
もはや技術的には神…(;^_^A
ジャンプだけで考えるとネイサン・チェンにかなりアドバンテージがあるように思います。
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点数の分析~二人の勝敗を分けたのは?
今回のグランプリシリーズロシア大会、勝利したのは、ネイサン・チェンでした。では、ショートプログラムとフリースケーティングに分けて点数で分析してみたいと思います。
ちなみに、ショートプログラムは約3分間、フリースケーティングは約5分間です。プログラムの内容に詰め込める要素や時間を考えると、フリーの点数は、ほぼショートの2倍弱になることが多いです。これを考えながら観戦すると、その選手の持っている力を予想出来てまた面白いですよ。
さて、少々話がそれましたね。本題に戻り点数の分析をしていきたいと思います。
ショートプログラムの点数と分析
- 羽生結弦 技術点:49.24 演技構成点:46.61 合計: 94.85
- ネイサン・チェン 技術点:57.57 演技構成点:42.97 合計:100.54
技術点は大雑把に言うと、ジャンプやステップ、スピンなど、それぞれの技に付けられる点数です。基礎点があり、出来栄えで加点や減点があります。
演技構成点は大まかに言うと表現力を点数化したものです。審判5人が演技全体を評価して点数を付けます。
こうしてみると、ネイサン・チェンは技術点で羽生結弦を上回ります。4回転ルッツのコンビネーションなど、基礎点の高い技を組み込んでいるので、技術点が高くなります。
一方羽生結弦は演技構成点で上回っています。羽生結弦の方が表現力が高いということです。羽生結弦の武器が技術だけでなく表現力ということが分かるかと思います。
今回、ショートでは、ネイサンはノーミスでした。ですから、技術点は現時点ではほぼ最大の点数でしょう。
一方、羽生はジャンプにミスがありました。4回転ループも着氷が乱れましたし、4回転トウループからのコンビネーションもきちんと入りませんでした。ここを考えると、技術点はまだ上がる余地があるとういことです。
羽生結弦はショートでのジャンプの失敗が響いた形になりましたね。
フリースケーティングの点数と分析
- 羽生結弦 技術点:101.54 演技構成点:94.38 合計:195.92
- ネイサン・チェン 技術点:104.85 演技構成点:88.40 合計:193.25
フリーの点数も、やはり羽生結弦の演技構成点の高さが目立ちます。表現力が高いということです。
羽生はフリーでは4回転ルッツに成功しましたが、着氷はやや乱れています。4回転ループは3回転になってしまいました。4回転サルコウも着氷がやや乱れています。
4回転のコンビネーションは4回転トウループ→3回転トウループと一番簡単なトウループだけで、他の4回転のコンビネーションは入れることが出来ませんでした。ジャンプの成功という点では、かなり本人も納得いかない内容だったと思います。
しかし、失敗している割にはネイサン・チェンとの技術点の差があまりないのが驚きです。それだけ出来栄えで加点をもらっているということでしょう。4回転のコンビネーションがしっかり入れば、技術点でネイサン・チェンを上回る可能性も大きいです。
一方、ネイサン・チェンは一番難しい4回転ルッツからの3回転トウループのコンビネーションを決めています。その他の4回転はフリップ、サルコウを決め、4回転トウループ→ダブルトウループ→ダブルループの3連続コンビネーションも成功させています。4回転ループは回避したようです。
ジャンプの成功で考えると、やはりネイサン・チェンが上なのですが、羽生がジャンプの失敗が多い割には技術点の差が3.5点とあまり大きくありません。
ネイサン・チェンはコンビネーションを2つ失敗しているので、シーズンが進んで行けば技術点はさらに上がるでしょうが、完成度を考えるとこちらも、羽生結弦の方が伸びしろがある感じです。シーズンが進んで完成度が上がる事を期待したいですね。
また、技術構成点では、羽生が約6点も上回っています。表現力では羽生がワンランク上と考えていいでしょう。
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羽生結弦のオリンピック2連覇のために必要なこと
ネイサン・チェンについて
間違いなく、ネイサン・チェンはオリンピック連覇のライバルになるでしょう。連覇のためには、技術的には羽生の上を行く、ネイサンに勝たなければなりません。
ネイサン・チェンの最大の武器は、4回転ルッツからのコンビネーションが確実決められることです。ほぼ、ノーミスで決めてきます。基礎点の高いこのコンビネーションをもっているのはやはり脅威ですね。
単純に難易度だけで比べると、ネイサン・チェンの方が羽生より数段難しい演技をしています。
また、昨年のシーズンから比べると表現力も大分上がってきたように思います。そうなるとプログラムの熟成が進めば演技構成点で羽生に詰め寄る可能性もあります。
羽生結弦について
羽生結弦の最大の武器は表現力です。しかし、演技構成点は満点に近い点数になっています。演技構成点をこれ以上伸ばすのはかなり難しいと思います。
となると、羽生の課題は技術点を上げることになりますね。今シーズンから取り入れた4回転ループの成功はもちろんですが、4回転からのコンビネーションをトウループの簡単な物だけでなく、サルコウなど、他の種類の4回転からのコンビネーションを入れてプログラム全体の合計基礎点の底上げをしたいところです。
ちまたでは、羽生は4回転アクセル(4回転半)に挑戦していると話題になっていますが、4回転アクセルジャンプの基礎点よりも、4回転ルッツからのコンビネーションの方が基礎点は高いのです。また、まだ試しに跳んでみている程度のようですので、今シーズン中の完成は難しいと思います。
以上のようなことから考えて、羽生結弦が2018年平昌でのオリンピックで金メダルを取り、2連覇を成し遂げるためには、4回転ジャンプからのコンビネーションを確実に跳ぶことが必要だと、私は考えています。
さて、今回はフィギュアスケートグランプリシリーズ2017ロシア大会の結果から、今シーズンのオリンピックに向けた羽生選手の課題について考えてみましたが、いかがでしたでしょうか?
是非!羽生選手には頑張ってもらってオリンピック2連覇を達成してほしいです!
なんだか、いつもより気合入ってしまいましたが…最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。またよろしくお願いしますね。