平昌オリンピック開幕!男子フィギュアメダル・順位予想

 こんにちは。フィギュアスケート観戦歴15年のあんがお送りするフィギュアスケートシリーズ記事です。いよいよ平昌オリンピックが開幕しました!毎日TVとにらめっこの方も多いのではないでしょうか。また、先日の男子フュギュアスケート2017全日本選手権で平昌オリンピックの代表が決まりましたね。代表に見事選ばれた羽生結弦選手、宇野昌磨選手、田中刑事選手おめでとうございます!

 また、惜しくも代表に選ばれなかった選手たちの努力にも敬意を払いたいと思います。本当にお疲れ様でした。

 さて、今回は平昌オリンピックも開幕しましたので、男子フィギュアスケートのメダル・順位予想をしていきたいと思います。あくまで個人的な主観で予想していきますので、その辺りはご承知おきください。それでは、よろしくお願いします。

 

日本男子フィギュアスケートオリンピック代表3選手の紹介

 それでは、まずは見事に平昌オリンピック代表を勝ち取った3選手をご紹介していきます。全日本選手権はややジャッジが甘い傾向にありますので、パーソナルベストは世界大会のものから拾いました。

羽生結弦

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時事ドットコム

  もう知らない人はいないぐらい有名ですね。現世界王者の羽生結弦選手です。ジャンプなどの技術力も高いですが、表現力を評価される演技構成点も満点に近い点数を出すなど技術力、表現力ともに高い選手です。パーソナルベストは、2015年GPファイナル330.43点です。もちろん世界記録です! 

 4回転ジャンプはトウループ、サルコウ、ループを跳ぶことが出来ます。現在更に難易度の高い4回転ルッツジャンプに挑んでいますが、その練習中に転倒し、怪我をしてしまいました。そのため、今期はGPファイナル、全日本選手権ともに出場できていません。平昌オリンピック本番までに怪我をしっかりと治し、コンディションを整えてくれることを祈るばかりです。先日現地入りしましたね。公式練習でどの程度の仕上がりになっているかが大変楽しみです。果たして4回転ルッツを跳んでくるのかに注目が集まると思いますが、例えルッツを跳ばなくても十分金メダルの力があると個人的には考えています。

 

宇野昌磨

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時事ドットコム

  世界で初めて4回転フリップを公式の試合で成功させた選手として有名です。4回転ジャンプはフリップ、ループ、トウループをメインに戦っています。4回転ジャンプも見事ですが、個人的には彼のトリプルアクセルが素晴らしいと思っています。イーグルという足を大きく一直線上に開いた難しい体勢からトリプルアクセルを跳ぶことが出来ます。身長が159㎝とあまり体格には恵まれていませんが、ジャンプの高さも十分稼ぎます。恐らくフィジカルトレーニングの鬼だと思います。

 ジャンプの技術力もさることながら、ステップやスピンのレベルも大変高い選手です。特にスピンの得点は判定上限いっぱいの世界最高得点を記録したことがあるほどです。回転の軸足を変えても速度の落ちないスピンは見ごたえありますよ!彼自身も「フィギュアはジャンプだけの競技ではない」と語っています。

 パーソナルベストは2017年のCSロンバルディア杯での319.84です。世界でも数少ない300点越えが出来る選手です。いつ羽生選手を追い越しても不思議ではありません。四大陸選手権でも見事に銀メダルを獲得、オリンピック初戦の団体戦でもSP100点越えと調子はとてもよさそうです。 

 

田中刑事

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時事ドットコム

  特徴的な名前なので、一回見たら絶対に忘れないと思います。当て字ではなく、たなかけいじと呼びます!愛称はデカだそうです。

 身長173㎝と肩幅の広い体格に恵まれた選手です。その体格を生かしてダイナミックな演技を得意としています。特に動きの大きいステップは見事です。パーソナルベストは2016年GPシリーズNHK杯での248.44となっています。2016~2017年シーズンの全日本選手権では銀メダルを獲得するなど、着実に力を付けてきた選手です。

 4回転ジャンプはトウループとサルコウで主に戦ってきます。全日本選手権でのフリースケーティングの様子を見る限りでは、冒頭の4回転サルコウ→2回転トウループと後半からの4回転トウループ、トリプルアクセルからのコンビネーションジャンプが成功するかどうかが躍進のキーポイントになると思います。

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各国の有力選手の紹介 

 それでは、各国の有力選手を紹介していきます。まだ代表が確定していない選手もいるでしょうけれども、GPシリーズやGPファイナイルで活躍した選手を中心にご紹介していきたいと思います。

ネイサン・チェン(アメリカ)

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日刊スポーツ

  ジャンプに秀でた選手です。特に現在の男子フィギュアで最も難易度の高い4回転ルッツ→3回転トウループのコンビネーションを得意としています。パーソナルベストは307.46です。300点越えの出来る数少ない選手の一人です。5種類の4回転ジャンプ(トウループ、サルコウ、ループ、フリップ、ルッツ)全てを跳ぶことが出来ます。フリースケーティングで4回転ジャンプを世界で初めて5回成功させたジャンプの鬼です。

 また、ステップなども動きが大変大きく、エッジの切り返しが深く素晴らしいです。ただし、トリプルアクセルは少々苦手にしているようです。

 表現力を評価される演技構成点は、まだまだこれからという感じの選手ですが、表現力は昨年よりかなり上がっているように思います。今後の世界トップ争いを引っ張っていく選手の一人であることには間違いないでしょう。2017GPファイナルでは宇野昌磨選手と激戦を繰り広げ、見事金メダルを獲得しました。

 オリンピック初戦の団体戦では少々調子が良くなかったようです。シングルの本番までにどこまで調整してくるかが楽しみですね。

 

ミハイル・コリヤダ(ロシア)

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日刊スポーツ

  パーソナルベストは279.41です。ショートプログラムでは史上6人目の100点越えを果たした選手です。今シーズン特に伸びが感じられる選手で、2017GPシリーズ中国大会でGPシリーズ初優勝を果たしています。

 2017GPファイナルにも進出し、見事銅メダルを獲得しました。4回転ジャンプの完成度が昨シーズンから比べてかなり上がってきているように思います。4回転は最高難度のルッツジャンプを今シーズンから投入してきました。また、4回転サルコウも跳ぶことが出来ます。4回転トウループは3回転トウループとのコンビネーションにしてくることが多いです。

 パーソナルベストは2017GPファイナルで282.00を記録しています。直近の国際大会でパーソナルベストを出していることから、平昌オリンピックまでに、さらに伸びてくる可能性が高い選手だと思います。

 

セルゲイ・ボロノフ(ロシア)

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毎日新聞

  ロシアのイケメンスケーターとして有名な選手です。今年30歳とかなりのベテランであります。2006年シーズンからシニアで世界選手権にデビューし、シニア現役11年目となります。一般的にフィギュアスケーターの引退は25~28歳ぐらいが多いことを考えると、驚異的な現役続行年数です。

 ジャンプは4回転トウループをメインで戦ってきます。男子が4回転をあまり跳んでいなかった時代からシニアで活躍している選手です。4回転隆盛の時代になっても技術力を磨いて、4回転トウループを身に付け、世界トップ争いに絡んでくる向上心が素晴らしいです。アスリートの鏡です!

 パーソナルベストは271.12ですが、なんとこのスコア、2017年のNHK杯でのスコアです。この年齢でパーソナルベストを更新してくる物凄い執念と努力、練習量の上に立つ選手と言えるのではないでしょうか。心から尊敬する選手の一人です。

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ハビエル・フェルナンデス(スペイン)

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テレビ朝日

 欧州選手権5連覇、世界選手権も2連覇の経験がある欧州の王者です。パーソナルベストは2016世界選手権での314.93です。数少ない300点越えを果たした選手の一人であります。今シーズンは調子があまり良く無さそうで、GPファイナル進出も逃しまたが、秘めている底力はとてつもない大きさです。大舞台の経験も多いことから、オリンピックの重圧に負けずに活躍する可能性は十分にあると思います。

 今シーズンはショートプログラムで高得点を出してくる傾向が強いです。フリースケーティングに課題ありという感じだと思います。 

 4回転ジャンプはトウループとサルコウを主力に戦います。特にサルコウはコンビネーションジャンプにも挑戦していますので、これが決まると大きいでしょう。

 年齢は現時点で26歳と、フィギュアスケート選手としてはベテランの域に達しています。引退も噂されていますが、オリンピックで再び活躍して欲しいと思うのは、私だけではないはずです。

 

パトリック・チャン(カナダ)

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Number Web

 パーソナルベストは2013年GPシリーズエリック杯での295.27となっています。2010年から2012年までの世界選手権を3連覇しています。前回のソチオリンピックでは羽生結弦選手と激闘を繰り広げ、銀メダルを獲得しています。

 4回転ジャンプはトウループとサルコウをメインで戦ってきます。コンビネーションは4回転トウループ→3回転トウループをもっています。このコンビネーションジャンプで評価上限いっぱいの高得点を叩き出したこともあります。

 ただし、トリプルアクセルを少々苦手としているようで、このあたりの克服がカギになってくる選手です。

 スケーティングは素晴らしく、上体の安定感、エッジの切り返しの深さなど、これまた素晴らしいものがあります。表現力も高く、演技構成点も高得点を出してきます。大舞台も数多く経験している選手ですので、オリンピックの重圧にも強いと思います。トリプルアクセルの成功がメダルへのカギを握るでしょう。

 年齢は現時点で26歳とフェルナンデス選手と同い年になります。パトリック・チャン選手にも引退の噂がありますが、是非オリンピックでもう一度雄姿を見たいと個人的に思います。というか…引退しないで(;^_^A

 

アダム・リッポン(アメリカ)

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朝日新聞デジタル

 個人的にかなりお気に入りの選手です。表現方法が他の男子の選手と違った雰囲気をもっていて、オリジナリティーが高い表現の出来る選手です。独自のリッポンワールドを平昌オリンピックでも見せてくれると期待しています。

 マイクを持って熱唱していますが、決して歌手ではありません!(笑)NHK杯のエキシビジョンでスケーティングと共に歌も披露しちゃいました!こんな個性的なところも魅力的です!

 パーソナルベストは267.53です。ジャンプは4回転ルッツを跳べる選手でもありますが、4回転はそれほど得意ではないようです。あまりプログラムに組み込んだところは見たことがありません。しかし、ジャンプ時に手を上にあげる独特のフォームで加点を狙ってきます。

 

金博洋 ボーヤン・ジン(中国)

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デイリースポーツ online

  パーソナルベストは2017年世界選手権の303.58です。この選手も数少ない300点越えを果たしている選手です。ジャンプの技術に秀で、全てのジャンプがかみ合ったときの爆発力は物凄いものがあります。

 フリースケーティングで史上初めて4回転ジャンプを4回成功させた選手です。4回転では最高難易度のルッツジャンプを跳ぶことが出来ますし、4回転ルッツ→3回転トウループというコンビネーションジャンプにも成功したことがあります。現在の4回転全盛時代の引き金となった選手と言っていいでしょう。

 世界選手権でも2年連続銅メダルと実績も積み重ねてきています。今季はGPファイナル進出の切符を手にしましたが、残念ながら怪我で欠場となりました。調整がどの程度進んでいるかが気になるところです。

 表現力を評価される演技構成点にやや課題が残りますが、全てのジャンプが噛み合った場合、台風の目になる可能性のある選手です。要注目だと思います!

 

 

有力選手の今シーズンのハイスコア

 それでは、有力選手の今シーズンのハイスコアを比べていきましょう。日本選手は全日本選手権はややジャッジが甘いため、全日本選手権のスコアは使用しません。世界大会で現時点終了している、GPシリーズとGPファイナルからスコアを拾っていきたいと思います。四大陸選手権は個人的にはややジャッジが甘いと考えているので、対象スコアからは外しております。ご了承ください。

  1. 宇野昌磨(日本)SP:103.62 FS:197.48 合計:301.10
  2. ネイサン・チェン(アメリカ)SP:100.54 FS:193.25 合計:293.79
  3. 羽生結弦(日本)SP:94.85 FS:195.92 合計:290.77
  4. ハビエル・フェルナンデス(スペイン)SP:107.86 FS:175.85 合計:283.71
  5. ミハイル・コリヤダ(ロシア)SP:99.22 FS:184.50 合計:282.00
  6. セルゲイ・ボロノフ(ロシア)SP:90.06 FS:181.06 合計:271.12
  7. アダム・リッポン(アメリカ)SP:89.04 FS:177.41 合計:266.45
  8. 金博洋(中国)SP:93.89 FS:170.59 合計:264.48
  9. パトリック・チャン(カナダ)SP:94.43 FS:151.27 合計:245.70
  10. 田中刑事(日本)SP:87.19 FS:159.98 合計:247.17 

 ご覧のように宇野昌磨選手が現時点でのシーズンベストスコアではトップに立っています。グランプリシリーズ銀メダルの活躍も考えると、金メダル争いに絡んでくることは間違いなさそうです。

 羽生結弦選手は怪我の復調がどれほど進んでいるかが気になるところではあります。世界記録ホルダーですから、調整が順調であれば300点越えをしてくる可能性が高いです。表現力も高い選手ですので、スコアの安定感が高い選手でもあります。そのあたりはオリンピックの舞台では武器になると思います。羽生結弦選手も金メダル争いに絡んでくるでしょう。

 GPファイナル金メダルのネイサン・チェン選手もメダル争いに絡んでくる可能性が高いです。GPファイナルではやや不調気味だったところが気になりますが、世界最高難易度の4回転ルッツ→3回転トウループのコンビネーションジャンプをもいっているのはやはり脅威です。

 この3選手にミハイル・コリヤダ選手とハビエル・フェルナンデス選手がどう絡んでくるかが見ものになってくるかと思います。コリヤダ選手はジャンプがGPファイナルでも完全には成功していませんので、まだまだ伸びしろがありそうです。

 ハビエル・フェルナンデス選手も今季はフリーが不調ですが、GPSフランス大会のショートで驚異の107点台を出しています。特にフェルナンデス選手は300点台の経験がある選手です。メダル獲得の可能性は十分にあるでしょう。

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平昌オリンピックメダル・順位予想!

  以上のスコアから平昌オリンピック男子フィギュアのメダル予想を発表します!あくまでも、個人的な希望が入っていますので、そのあたりはご承知おきください。

  1. 羽生結弦選手
  2. 宇野昌磨選手
  3. ネイサン・チェン選手

 この3人の争いで固いような気がします。この3人の牙城をフェルナンデス選手とコリヤダ選手がどこまで崩せるかが、平昌オリンピック、男子フィギュアスケートの見どころとなるのではないでしょうか。

 

 さて、今回は平昌オリンピック男子フィギュアスケートのメダル・順位予想をお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。15年前からフィギュスケートを観戦している私としては、羽生結弦選手という世界王者が日本にいるというだけでも、ものすごいことだと思っています。なんといっても史上初ですからね。

 更にそのすぐ後ろを宇野昌磨選手が追いかけているなんて…とても信じられません!フィギュアスケートでオリンピックのダブル表彰台の可能性があるなんて、生きている間にもう二度とないかもしれませんよ!

 二人にはプレッシャーはかけたくはないですけれども、全力を出し切ってくれることを祈るばかりです。私も全力で応援したいと思います!

 それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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