簿記3級の難しいところ6つと対策法【これを乗り切れば合格!】

簿記3級の難しいところ6つと対策法 

 こんにちは。会計的お仕事女子のあんがお送りする簿記3級シリーズ記事です。今回は簿記3級の試験の難しい部分、難しさの特徴について解説していきます。

 簿記3級の検定試験は合格率約40%です。受験者の半分以下の方が残念ながら落ちてしまう試験です。しかも、合格させるための試験ではなく、落とすための試験ですから、充分対策をするのが大切になってきます。特に…

  • 簿記3級を受けたけど難しい…どうしたらいいんだろう?対策法は?
  • 簿記3級の難しさってどんなところなの?これから受けるので対策したい。
  • 簿記3級に中々受からないけど…勉強方法が間違っているのかな?
  • 簿記3級って簡単なの?正直言って難しすぎる…。

 と感じている方に向けて記事を書いていきます。私は簿記2級まで持っているのですが、その受験経験をもとに記事をまとめていきますね。

 簿記3級検定試験の難しさの特徴を知ることで、対策もしやすくなるはずです。この記事を参考に充分対策をされて、簿記3級の合格を勝ち取ってください!

 それでは、よろしくお願いいたします。

簿記3級の難しいところ~ポイント6つ

 では、私が受験した経験をもとに、簿記3級の難しいと感じるところを6つのポイントに絞ってお話していきます。これらを克服できれば合格への道が開けますよ!

覚えることが多い

簿記3級の勉強グッズ

 簿記3級の学習を始めて、最初に思い当たるのが「覚えることが多い」ということではないでしょうか、ざっとですが簿記3級で覚えることを書いていくと…

  • 貸借対照表の構成
  • 損益計算書の構成
  • 勘定科目とその分類(資産、負債、収益、費用など)
  • 各種取引での仕訳の仕方
  • 各帳簿の記入の仕方
  • 伝票の記入の仕方
  • 手形や通貨代用証券の処理の仕方

 ざっと書いただけでもこれだけあるのですけど、これで全部ではないですからね…。暗記だけでは対応できないと言われる簿記3級の試験ですが、基礎的な事項はやはり覚えなければ試験問題には歯が立ちません。

 覚える量が多いというのは簿記試験の難しいところの1つと言えるでしょう。

対策法

 簿記は覚える事柄が多いですが、優先事項を決めてから覚えていくと効率的に覚えることができ、難しさを克服できます。覚える優先順位や勉強の順番は以下の通りです。

  1. 貸借対照表と損益計算書の構成からまずは覚える。
  2. その後基本的な勘定科目を覚える。
  3. 仕訳問題を解きながら、それ以外の勘定科目を覚えていく。
  4. 仕訳が出来るようになったら各種帳簿の記入法を覚えていく。

 貸借対照表や損益計算書の構成を覚えると、仕訳のルールや仕組みが分かるので仕訳をしやすくなります。その後現金(資産)や売上(収益)仕入(費用)などの基本的な勘定科目を覚えて仕訳問題に取り組みましょう。

 基本的な勘定科目を覚えると仕訳がある程度できるようになりますから、仕訳問題を解きながら他の勘定科目を覚えていくことができます。

 また、各種帳簿も仕訳が出来ないと記入が出来ませんから、まずは仕訳問題がしっかりと出来るようになることを優先しましょう。

単なる暗記試験ではない

 先ほど覚えることが多いと書きましたが、簿記3級は単なる暗記試験ではありません。仕訳の仕方は貸借対照表と損益計算書の構成を覚えて、簿記の帳簿と仕訳がどういう仕組みになっているか理解していないと基礎的な仕訳の時点で太刀打ちできないと思います。

 仕訳の仕組みについてはこちらの記事を参考にしてください。 

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 また、最近の簿記3級の試験は実務重視の傾向が強くなってきて、実務重視の傾向を反映させた新問題が出題されるようになりました。

 参考書や過去問などの問題集に出ていない問題が出題される可能性が高くなったのです。そのときに、簿記の仕組みを理解していないと歯が立たないでしょう。仕組みを理解していれば「この取引ならこうなるかな…」と自分で予想ができるはずです。

 最近の簿記3級の試験はここまで求められる可能性があるということです。

対策法
  • 貸借対照表や損益計算書の構成を覚えて、簿記のルールや仕組みを理解する。

  簿記検定は複式簿記と言って、普段は使わないような帳簿の付け方をしていきます。そのルールや仕組みを理解するには先ほども書きましたが、やはり貸借対照表や損益計算書の構成を覚えることが先決です。

 対照表や損益計算書の構成を覚えると資産の勘定科目が増えたときは借方、資産が減ったときは貸方などの仕訳の仕組みが理解できて学習がスムーズになります。

 また、仕組みを理解しているとちょっと見たことの無いような勘定科目や取引が出てきても仕組みから予想して仕訳をすることができたり、最終的に作成する貸借対照表や損益計算書の作り方もすんなり頭に入ってきます。

 

簿記試験特有の語句が多い

  特に簿記を初めて学習する方が最初に感じるのが、この「簿記特有の語句、言い回し」ではないでしょうか。

 超基本的な仕訳の問題でも単に¥10,000売り上げただけなのに、「取引先の〇〇商店に¥10,000の商品を引き渡し代金は掛けとした。」というような言い方をします。このほぼ1行で終わる問題でさえ

  • 売ったと言わずに「商品を引き渡した」と言う。
  • 代金をツケで受けるとこととしたことを「掛け」と言う。

 のように、簿記特有の言い回しが出てきます。社会人で仕事をしている方なら触れることのある言葉だと思いますが、学生の皆さんはきっと初めて目にしたのではないでしょうか。

 基本的な問題でさえ特有の言い回しが出てくるのですから、もっと難易度の高い問題になれば、簿記の専門用語などもバンバン出てきます。

 この簿記特有の語句と言い回しが簿記試験をとっつきにくく難しくしていることは間違いないと思います。

対策法
  • 仕訳問題をたくさん解いて簿記特有の語句に慣れる

  聞きなれない語句慣れるためには、やはり簿記特有の語句に触れる機会を増やしていくしかありません。そのためには仕訳問題をたくさん解きましょう。仕訳問題をたくさん解いていると簿記特有の語句に慣れることができるだけでなく、仕訳も出来るようになるし、勘定科目も覚えます。とにかく仕訳を切って切って切りまくるのです。

7割取るのが意外と難しい

 簿記3級の試験で配点が大きいのが第3問目や第5問目の清算書や損益計算書などの決算関係の帳簿作成問題です。この問題の解き方には決まった順番があります。その順番は次のようになっています。

  1. 残りの取引の仕訳
  2. 仕訳の再集計
  3. 帳簿作成

  これを見て、勘の良い方はもうお気づきかと思います。そうです。最初の手順である取引の仕訳の部分で間違えてしまうと、最悪残りの集計と帳簿作成は全滅する可能性があるのです。

 第3問目の配点は30点。第5問目の問題も30点です。仕訳が完璧でないと最悪60点失うことになります。たとえ全滅でなかったとしても、合格の70点に届く可能性はかなり低くなるでしょう。

対策法
  • 仕訳は100%出来るようにする。

 簿記は7割取れれば合格の試験ですが、はっきり言って仕訳は100%できないとダメなのです。仕訳が100%出来るようになることが全体で7割取る最低条件だと思ってください。簿記の基礎的な部分である仕訳ですが、意外と甘くないのです。とにかく仕訳問題で基礎固めをすることが大変重要で、一番の簿記検定の対策になります。

 

勉強の順番が難しい

簿記3級の勉強の順番のイメージ

  会計関係の仕事をしているので、簿記の学習をしている同僚や後輩学生の相談を受けたりするのですが、その方たちが勉強の仕方で一番失敗しているのはこの勉強の順番だと思います。特に過去問から手を付け始めた人が一番危ないです。

 過去問から最初に手を付けてしまった方の中には、簿記の仕組みを理解しないで自分で勝手にルールを作って問題を解くようになってしまう方が一定数います。

 こうなってしまうといくら勉強時間を積み重ねても間違いもいっこうに無くなりませんし、合格へはなかなか届きません。

 特に新傾向問題が出てきたときに全く対応できずに試験時間を使い果たしてしまうでしょう。

 簿記の学習には効率がよく、間違いをしにくい勉強の順番があるのです。これも独学での合格を難しくしている1つのポイントだと思います。

対策法

  対策法は勉強の順番を基礎的な事項から応用的な事項へ段階的に組んでいくことです。最初から応用である過去問に手を付けずに、まずは簿記の仕組みを理解することから始めましょう。おすすめの勉強の順番は次の通りです。

  1. 貸借対照表や損益計算書の構成を覚える。
  2. 仕訳問題を解いていく。
  3. 仕訳が出来るようなったら帳簿や伝票の問題へ
  4. 貸借対照表や損益計算書、精算表の作成問題を解く
  5. 過去問で実践対策

 過去問は一番最後です。貸借対照表や損益計算書、精算表の作成までは参考書などの簡単な問題から取り組みましょう。過去問に手を付けるのは、簿記検定試験の2~3週間ぐらい前からが目安となります。

 参考書の問題が出来るようになってから過去問に手を付けましょう。

 また簿記の学習ではインプットとアウトプットのバランスも大事です。参考書で知識をインプットしたら、参考書に付属の基本問題などを何回も解いてアウトプットし、記憶を定着させましょう。

 

新傾向問題で難しさがアップ

簿記3級の検定試験会場

  先ほどから何度出てきていますが、最近の簿記3級の試験では新傾向問題が出るようになってきました。これは実務重視の傾向を反映させるためなのです。しかし、新傾向問題には次のような対策しにくい部分があります。

  • 新出題なので過去問に載っていない。
  • 出題実績が無いので暗記学習では対応できない。
  • 簿記の仕組みを理解していないと問題が解けない。
  • 取引のイメージをもてないと問題が解けない。

  新傾向問題の対策については、制作に時間のかかる本などの出版物では出版社が対応して販売されるまでには時間がかかります。しかし、新傾向問題は待ったなしでいつ出てくるか分かりません。次の試験に出るかもしれないのです。では新傾向問題に対してはどのように対策すればいいのでしょうか?

対策法
  • 簿記の傾向改訂情報をネットなどで集める
  • 簿記の仕組みをしっかり理解して見たことのない問題も解けるようにする。
  • 普段から取引のイメージをしながら問題を解く

 簿記試験の新傾向問題の情報をタイムリーに集める必要があります。でもそれは、一般の受験者の方々にとっては簡単なことではないでしょう。そうなると、簿記の仕組みをきっちり理解して、出題実績のない勘定科目が出てきても、仮の勘定科目名を自分で付けて仕訳できるくらい、簿記の仕組みの理解が必須になると思います。

 また、そうするためには問題文から取引をイメージし、お金の流れが分かるようにしなければなりません。実務経験のない方には少しハードルが高くなってくるかもしれませんが、参考書などの図をもとにして取引のイメージをもつようにしてください。

簿記3級の難しいところ6つと対策法のまとめ

  • 貸借対照表と損益計算書の構成からまずは覚える。
  • 貸借対照表や損益計算書の構成を覚えて、簿記のルールや仕組みを理解する。
  • その後基本的な勘定科目を覚える。
  • 仕訳問題を解きながら、それ以外の勘定科目を覚えていく。
  • 仕訳問題をたくさん解きながら簿記特有の語句に慣れる
  • 合格の7割以上取るために、仕訳は100%出来るようにする。
  • 普段から取引のイメージをしながら問題を解く
  • 過去問は検定対策の最終段階で行い、試験2~3週間前ぐらいからが目安。 

 

簿記3級が難しいと感じる人が合格する一番確実な方法

 では、今までご紹介した簿記3級の難しい点6つの全てを克服する効率のいい方法はないのでしょうか?その方法は独学ではなく通信講座を受けることです。

 確かに独学でも合格は可能かと思います。しかし、学習効率の良さを考えると絶対に通信講座がおすすめです。急ぐ時ほどあわてずに、確実な道を進んだ方が結局は時間がかからないのと同じです。

 通信講座を受講する利点は次の6つです。

  • 図解の多いテキストと動画講義で簿記の取引を視覚的に理解できる。
  • 簿記の仕組みを理解して暗記項目を最小限にできる。
  • 付属の問題練習で徹底的に仕訳の練習ができる。
  • 繰り返し講義の動画を見ることで簿記の言い回しに慣れることができる。
  • 効率の良い勉強の順番は講座が組んでくれている。
  • 新傾向問題への素早い対応。

 これら簿記3級の難しいと思える点に対して通信講座ならすべて対策がそろっています。私も通信講座で日商簿記2級まで取得しました。最新の通信教育は、スマホで講義動画が見れますからどこでも勉強できますし、メールで質問もできるので疑問点もすぐに解決できます。

 また、通信講座だと感染予防に気を配らなくていいので、安心して学習に集中することができますよ。

 特に簿記2級が必須である経理正社員での就職を考えている方は、簿記3級から通信講座で基礎固めをしっかりとして、簿記2級まで取得しましょう。独学だと簿記2級までステップアップするのは不可能ではありませんが、かなり難しいですし効率もよくありません。

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 それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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