当ブログにお越しいただき、ありがとうございます。会計的お仕事女子のあんがお送りする簿記シリーズ記事です。
今回はブロガー、アフィリエイターなど、個人事業主の方々に向けて、簿記3級取得の確定申告時のメリットについて解説していきます。
簿記3級は個人事業主向けの簿記資格です。取得するとアフィリエイト収入の確定申告でいいことありますよ。私も、もちろん仕事上の関係で簿記3級は持っていますが、ブロガーやっていて「持っていてよかったな」と思いましたので、そのあたりを中心にまとめていきますね。
それでは、よろしくお願いします。
- 確定申告が必要な年間収益
- 簿記3級取得のメリット①自力で帳簿が付けられる
- 簿記3級取得のメリット②確定申告が自分で出来る
- 簿記3級取得のメリット③確定申告に必要な費用の節約
- 確定申告時の注意点
- 簿記関連人気記事
確定申告が必要な年間収益
- 会社員で副業でアフィリエイトをしている…アフィリエイト所得年間20万円以上
- アフィリエイト専業、専業主婦の場合…アフィリエイ所得年間38万円以上
副業でアフィリエイトをしている方と、専業でアフィリエイトをしている方は、確定申告が必要になる収益の額が違いますので注意してくださいね。ちなみに所得額ですので経費を引いた利益額が該当します。
アフィリエイト収入が30万円あっても経費が20万円なら差引の利益が10万円なので確定申告の必要はありません。しかし、経費がすべて認められるとは限りませんので、収益が伸びてきている方は税務調査に備えて確定申告しなくても帳簿はしっかりつけておきましょう。
アフィリエイト収入は事業所得か雑所得の区分となります。定期的に収入がある場合は事業所得、不定期の収入の場合は雑所得となる場合が多いです。ご自分がどちらになるのかは、お近くの税務署にお問い合わせしてくださいね。
注意していただきたい点は、会社員の方は雑所得の場合、税率は会社の年収と合算して計算されることです。参考に国税庁の所得税速算表を載せておきます。
簿記3級取得のメリット①自力で帳簿が付けられる
まず、なんといっても簿記3級取得のメリットは、確定申告に必要な帳簿の作成を自力で出来るというところでしょう。エクセルの知識があればさらに無敵ですね。自分で自動的に計算してくれる帳簿を作成できます。有料の会計ソフトを使う必要もありません。
確定申告には白色申告と青色申告と2種類あります。どんな帳簿が必要なのかまずはざっと確認してみましょう。
確定申告:白色申告に必要な書類
- 確定申告書(B様式)
- 収支内訳書
- 取引を記載した帳簿(単式簿記でOK。提出の必要はないが作成義務あり)
確定申告書は国税庁の確定申告専門ページで入手ことができますよ。ダウンロードして手書きでもいいですし、必要事項をネット上で入力して印刷することもできます。確定申告書にはA様式とB様式がありますが、アフィリエイト収入の申告で必要なのはB様式です。ちなみにA様式は住宅ローン控除の年末調整などに使用します。
収支内訳書には、1年間の収入、経費を項目ごとに記入していきます。項目を埋めて経費総額を出したら、その額を収入から差し引き1年間の所得(純利益)を確定します。
ちなみに先に収支内訳書を先に作成する方がおすすめです。確定申告書(B様式)は収支内訳書からの転記が多いのでその方が楽ですよ。
また、2014年から白色申告の場合でも帳簿の作成が義務付けられています。提出の必要はありませんが、税務調査が入った場合、帳簿や領収書が無いと経費などの証明ができず、追徴課税の可能性も出てきますので注意してくださいね。
また、普段から帳簿を付けておくと収支内訳書を作るのもとても楽になります。特に複数のASPと契約している方は、月ごとに収支を計算し締めておくことをおすすめします。
収支内訳書には売上先のASPごとに売上をまとめる必要がありますからね。
確定申告:青色申告に必要な書類と帳簿
- 所得税青色申告決算書(貸借対照表と損益計算書)
- 確定申告書(B様式)
- 総勘定元帳(複式簿記)
- 仕訳帳(複式簿記)
- 現金出納帳(簡易簿記)
- 売掛帳(簡易簿記)
- 買掛帳(アフィリエイトでは仕入が無いことが多いので基本的に必要なし)
- 経費帳(簡易簿記)
- 固定資産台帳(簡易簿記)
白色申告と比べてかなり必要な書類と帳簿が増えますね。そのぶん控除を多く受けられるのが青色申告です。
青色申告では事業届が必要になります。事業届は届け出の期日が決められているので気を付けましょう。申告を行う年の3月15日までに届けていなければなりません。間に合わなければ白色申告となります。
一番の難関は貸借対照表と損益計算書でしょう。また総勘定元帳と仕訳帳も簿記特有の複式簿記という決まりで記帳しなければなりません。しかし、この帳簿の作り方は簿記3級で学習することができます。
その他の現金出納帳なども簿記3級で学習することができます。これらの必要帳簿を簿記3級を取得していると自力で作成することができるのです。
それでは、次からは実際に帳簿を作成する際に簿記3級がどのように生きてくるかを見てみたいと思います。
簿記3級取得のメリット②確定申告が自分で出来る
白色申告で確定申告する場合の簿記3級取得のメリット
- 勘定科目がすぐ分かるので日常の帳簿付けが楽。
- 勘定科目は確定申告時の収支内訳書でも使うので作成が楽になる。
白色申告は帳簿や提出書類も簡単なので、是非自力で申告したいところですが、勘定科目を知っているか、そうでないかだけでもかなり帳簿の作成速度の差が出ます。
白色申告で作成が義務付けられている帳簿ですが、書式は自由なんですけど、経費などの項目を簿記で使用されている勘定科目で分類し、単式簿記で記帳していく必要があります。この収入や支出が何の勘定科目にあたるのかを判断するときに簿記3級の知識が生きてきます。普段の帳簿を勘定科目を使って記帳していると、確定申告時に提出する収支内訳書の作成もかなり楽になりますよ。
ちなみに、白色申告で記載と保存が義務付けられている単式簿記は、家計簿の延長上のような記帳方法でよいので、複式簿記が求められる青色申告よりはかなり楽なはずです。
青色申告で確定申告する場合の簿記3級取得のメリット
- 総勘定元帳など、複式簿記で帳簿を付けられる
- 貸借対照表と損益計算書を自力で作れる
- 減価償却の計算が自分で出来る
青色申告で第1の難所となるのが総勘定元帳と仕訳帳の作成だと思います。提出の義務はないですが、この2つを作っておかないと提出義務のある貸借対照表と損益計算書が作成できません。
総勘定元帳と仕訳帳、貸借対照表と損益計算書の作成の仕方は簿記3級で学習することができます。
また、経費として計上したいものの1つに減価償却費があります。これは建物などの固定資産の価値が毎年減っていく分を経費として計上するものです。減価償却の計算はそれなりに知識が必要ですが、これも簿記3級で学習することができます。
個人事業主のアフィリエイターの場合、仕事場兼自宅の持ち家の減価償却費を経費に計上できればかなり税金の節約になるでしょう。ただし、計算した全額経費に計上することはできません。仕事場にしているスペースの面積により、計算した減価償却費の何割かまでしか経費として計上できません。この割合は人それぞれだと思いますので、お近くの税務署や税理士さんにお問い合わせしてくださいね。
簿記3級取得のメリット③確定申告に必要な費用の節約
税理士に丸投げした場合の確定申告費用
確定申告の費用は収入の額によって変わってきます。また、総勘定元帳などのを自分で記帳するか、全て丸投げするかでも変わってきます。税理士によって金額も多少違いますが、一般的な相場の参考例を挙げておきたいと思います。ちなみに青色申告です。
- 年間売上500万円未満で帳簿は自分で記帳:5万円
- 年間売上500万円未満で帳簿も丸投げ:10万円
- 年間売上500万円以上1,000万円未満で帳簿は自分で記帳:7万円
- 年間売上500万円以上1,000万円未満で帳簿も丸投げ:15万円
帳簿作成を依頼した場合、その費用を経費計上できるという面もありますけどね。でも結構な金額だと思います。年間売上がそれほどない駆け出しのアフィリエイターだと5万円はきついですよね。全て丸投げで10万円…とほほ。
でも、自分で帳簿を付けたり簿記の勉強をするのは「ちょっと面倒だし難しそう…」という方や収益がある程度上がっていて、「税理士依頼費用を経費で余裕で落とせます!」という方は税理士さんにお願いするのもいいですよ。節税対策とかの相談にも乗ってくれますしね。
やはりプロにお願いしたいという方はこちらをどうぞ。
会計ソフトを使用した場合の確定申告費用
こちらも会計ソフト使用料金を経費計上できることになるので、そのあたりのメリットと相殺できるかどうかがポイントでしょう。参考までに会計ソフトで有名な「弥生会計」とクラウド会計ソフトの「freee」で金額を見てみましょう。
- 弥生会計青色申告:約10,000円~12,000円
- 全自動 白色申告ソフト freee(フリー):1年契約で9,800円~
税理士さんに丸投げするよりは大分お安くなりました。こちらの方が現実的ですけど、1万円を高いとみるか、安いとみるかはその方のアフィリエイト収益次第ですね。しかも、会計ソフトは古くなってくると更新が必要になってきますし、「freee」の場合は月ごとかもしくは年毎に更新料がかかります。また、簿記の知識があると会計ソフトの操作を覚えるのも楽だったりします。
私の場合は高いかな…。まだまだ収益少ないので。私なら自力で白色申告でやってしまうと思います。
確定申告時の注意点
確定申告のときに注意してほしいのが、簿記と税務はちょっと違うということです。簿記はあくまでも帳簿作成のための資格です。確定申告で悩む経費の計上については税務の知識が必要です。
あくまで目安ですが、アフィリエイトの一般的な経費割合は20%~40%と言われています。アフィリエイトは元手が少なくて済む分、経費もあまりかからないと考えられているようです。この割合を越えて経費計上すると税務調査の対象になる可能性もありますので、注意してくださいね。
さて、今回は簿記3級の資格をブロガー、アフィリエイターの方が取得して、アフィリエイト収益を確定申告する場合のメリットについてご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。将来的に個人事業主を目指す方はもちろん、白色申告で簡単に済ませたい方でも簿記3級をもっているとなにかと便利ですよ。
簿記3級を独学ではなく、確実に資格取得したいと考えている方は通信講座がよいでしょう。私も通信講座で簿記2級まで取得しました。最近の通信講座は、ネットを活用して質問などができるので、通学の講座とほとんど遜色がありません。試しに資料請求だけしてみても、簿記がどんな資格か情報がもらえるのでいいですよ。
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ブロガー、アフィリエイターの皆さんは、是非簿記3級を取得して、アフィリエイト収益の確定申告費用を節約しましょう!
それでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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