aikoで1番のおすすめアルバム~ちょっといけない恋をしませんか?~

 実は私、何年も前の話ですけれども、aikoさんのコピーバンドでキーボードを担当していました。その頃、忙しかった仕事もひと段落ついて、「何か新しい音楽開拓したいな」と思ってaikoさんを聴き始めていたころだったのです。

 aikoさんの編曲ってピアノやキーボードを演奏する者にとっては、出番が多くてうれしい曲なんです。コピーしているうちに楽曲の魅力にもどっぷりハマって、3年間ほど活動しました。その時の経験から、aikoさんのおすすめアルバムを今日は紹介したいと思います。活動歴の長い方のなので、「どれから買っていいか迷ってしまう…」というときの参考にしていただければとも思います。

f:id:LukasDecember:20170920235924j:plain

aiko official website

 

おすすめアルバムは『秘密』です!

 今日は結論から書いてみました。『秘密』は2008年にリリースされました。私もコピーバンドで何曲か演奏させていただきましたけど、演奏する曲としても魅力がありますが、聴きどころが大変多い曲だと思います。では、『秘密』の魅力について簡単にまとめてた後に、曲紹介をさせていただきたいと思います。あくまで個人的な感想ですので、よろしくお願いします。

『秘密』の魅力

  1. 歌詞がよく練られていて、アルバム全体に統一感をもたせる工夫がある。
  2. 歌詞に比喩(何か心情を例える)が増えてきて深みが増してきたように感じます。
  3. ちょっといけない恋をしているみたいなドキドキ感のある曲がある。

 ざっとまとめてみると、以上のような感じです。それでは各項目について、詳しく見ていきます。

 

スポンサーリンク

 

歌詞の統一感ついて

 「秘密」というアルバム表題曲の歌詞の言葉に「横顔」「約束」「二人」など、アルバム中の曲の題名が出てきます。そういう工夫がアルバム中にいくつかされていて、アルバム全体をプロデュースするという視点が今までと全然違う印象のあるアルバムだと思います。ほかの曲でもアルバム中の曲名がいくつか出てきますから、探してみてください。

歌詞の比喩について

  1曲目の「You & Me both」には「キスがもう乾いた」という歌詞に続いて「フライパンの流星群」と出てきます。熱せられたフライパンの上を蒸発しながら流れる水のことを差しているのだと思います。その水について「蒸発する水は嫌い」と続けて歌われています。つまり、すぐに蒸発する水のような軽いキスや恋は嫌いということを表現しているのではないでしょうか。
 このように、非常に深読みできる歌詞が他の曲にもたくさん出てきます。歌詞の解釈を楽しめるというのも、このアルバムの魅力の一つでしょう。

いけない恋をしている感じ

 いけない恋のドキドキ感は1曲目「You & Me both」やアルバム表題曲の「秘密」で味わえます。特に「秘密」の歌詞にある「誰にも言ってない あたしの秘密を 耳元で小さな声であなたにだけ伝えたい」という部分は聴いていて個人的に、とてもドキドキしてしまいます。
 それでは、お待たせの曲紹介です。収録曲の中から特におすすめの曲を4曲ご紹介します。
 

『秘密』のおすすめ曲

「You & Me both」

You & Me both

You & Me both

  • aiko
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
 ピアノの印象的なソロから始まるナンバーです。Aメロの途中でドラムスなど他の楽器が一気に入って気分も盛り上がっていきます。テンポも速めの曲なのでノリノリで聴けます。
 大変短い曲ですけど、先ほど書いたフライパンを使った比喩が出てくるなど歌詞も秀逸です。疾走感とともに歌詞の深さも味わえる曲です。このフライパンの歌詞の部分からエンディングまでの盛り上がりは必聴の価値ありです。
 個人的にはストリングス編曲が入り組んでいてすごく好きです。非常にたくさんの楽器が鳴っている曲なのですが、絶妙なバランスが取られていて「よくこんな編曲作れたな」と楽曲的にも鳥肌ものです。
 昔、バンドでなんとか耳コピしてがんばった記憶があります。アルバム2曲目の「二人」にシームレスでつながっていきます。
 

 「秘密」

秘密

秘密

  • aiko
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

  アルバム表題曲となっている通り、最高の出来の曲だと思います。ゆったりとしたテンポのピアノ伴奏から始まるバラードですが、サビに向けてしっかりとリズム隊が入っていき、これも感情がすごく高ぶる曲になっています。

 サビの「声を聞かせて 親指握って」の部分にaikoさんの言葉を選ぶ感性の高さを感じます。普通なら「手を握って」と言いたくなるところですが、手より「親指握って」と表現したほうが、ものすごく愛を感じますよね。

 サビの旋律は高音がとても多いので、aikoさんの綺麗で切ないけれども力のあるファルセット(裏声)を堪能できる曲でもあります。

 

 「ウミウサギ」

ウミウサギ

ウミウサギ

  • aiko
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

  静かなピアノの前奏で始まる曲です。演奏する側から見ると、ピアノの難易度がとても高い曲です。個人的には「弾けたら素敵だな」と思うのですけれども、なかなか思うようには弾けません(;^_^A

 特にサビ部分のピアノの伴奏はものすごいです。テクニカルなピアノ曲が好きな方にはたまらない編曲なのではないでしょうか。この曲が弾けたらプロになれそうな気がしてしまいます。

 「ずっと一緒にいようか?」という歌詞が最初の部分に入るように、恋人にプロポーズをされた夜の一場面を切り取った内容になっています。ちょっとドキドキしますね。

 個人的に一番好きな歌詞は「いつか自然に心が気が付いたとき 辿り着けばいい この海の果てに」という部分です。「海の果ては」きっと「私の心」なんじゃないかなと勝手に想像しています。結ばれるのは自然と心が求めたときでいい、ということでしょうか。

 ゆったりしたテンポの曲なので、言葉の数は多くないですが、これまた深く読める歌詞の曲なので、歌詞読み好きの方にも気にっていただけると思います。

 

「約束」

約束

約束

  • aiko
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
 アルバム最後の曲です。個人的にはこのアルバムの中で一番好きな曲です。この曲を聴くためだけにでも『秘密』をアルバムで買う価値があると思います。
 「約束」は別れの曲です。歌詞でも「いつかまた逢える日がくるでしょう その日まで必ず元気でいてね」と表現されています。ストレートに受け取ると「また会おうね」という意味に取れますが、「もう二度度会えないけど元気でね」と言っているのと同じような気がします。あくまで個人的な解釈ですけどね。
 「いつかまた会える日まで、元気でいてね」と声を掛けて別れる人とは現実的には二度度会えないことがほとんどですから。そういう遠回しに真意を表現している歌詞が本当に素晴らしいと思います。
 編曲も切なくて泣けます。個人的な話ですが、大事な友人と別れるときに、この曲をピアノの弾き歌いでプレゼントしました。みんなで泣いちゃいました…。歌いながら私も泣いてしまったのをいまだに覚えています。
 
 
 相変わらず曲を聴きながら書いていますが、このアルバムをaikoさんが作ったあたりから、作詞のクオリティーが非常に上がった気がします。偉そうに上から目線ですけど、文学好きとしてはどうしても歌詞が気になりますね。
 長々とaikoさんのアルバム『秘密』の魅力について語ってきました。非常に聴きごたえのあるアルバムなので、是非皆さんも聴いてみてください。
 それでは、今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。またよろしくお願いします。
 
秘密 (通常仕様)

秘密 (通常仕様)

 
秘密 (初回限定仕様盤)

秘密 (初回限定仕様盤)